日野町で月1回「有機米の日」
「おいしい!」「いつもよりモチモチ」。8日、日野町立必佐(ひっさ)小学校の子どもたちが農薬や化学肥料を使わずにつくられた新米を味わっていました。「『ご飯大好き』と大好評なんです」と教員らは話します。県内では給食無償化を求める声とともに、給食の質や安全性を高めてほしいという要望が強まっています。実現に向けて一歩を踏み出している日野町で話を聞きました。
日野町は給食の米代を町が負担。昨年10月からは月1回、町内産の「有機米」をすべての小学校、幼稚園、こども園の給食に使う「有機米の日」を続けています。
導入の中心になってきたのは子育て世代の町民などでつくる「オーガニック給食推進委員会」。農家や日本共産党などの町議の協力も得て、2020年から町長や担当課と懇談を重ね、23年に必佐小学校で試験導入が始まりました。代表を務める原えりかさん(40)は3人の子を育てる母親。「食べるものを自分で選べない子どもたちだからこそ、給食でいいものを」と運動に取り組んできました。
「有機米の日」導入に欠かせなかったのは農家の協力でした。町内にある「ひのでファーム」の里路久光さん(45)は元中学校教員で、「安心安全の地元のお米を給食に」と同じ思いで有機米栽培に取り組んでいました。「委員会」の輪が広がる中で両者はつながり、昨年から「有機米の日」に必要な全量(年間約1t)を各学校・園に届けています。
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