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今週のイチオシ記事!

緊急事態宣言延長・市町の施策を調べると…

2021年9月19日号 1面掲載

新型コロナ・滋賀県内市町の独自支援策表画像
新型コロナ・滋賀県内市町の独自支援策(PDF)
長期化するコロナ禍―"直接支援強めて"
昨年より後退も

 「解雇され、派遣寮を追い出された」(大津市)、「バイトがなくなり、学費が払えない」(長浜市)――。緊急事態宣言の延長(30日まで)など、長期化するコロナ禍が県民の暮らしを窮地に追い込んでいます。
 こうした中、「滋賀民報」が県内各市町に支援策を問い合わせると、17市町が独自に給付金支給などを実施(表参照=予定含む)。一方、昨年より施策が後退している実態が見えてきました。
 「支援がありがたい」――。11日、長浜市内で「フードバンクながはま」が取り組んだ弁当などの無償配布に市民らが集まりました。配布は民間支援で今春から週1回実施してきましたが、コロナ禍が深刻さを増し、来月から週2回に拡大する見通しが立ちました。長浜市が先月、取り組みを支援する新しい委託事業(予算110万円)を市議会に提案し、可決されたためです。
 この日、配布会場を訪れた母と2人暮らしという女子学生(20)は「母は体調が悪くて仕事ができない。生活費は月5万円の奨学金だけ」と話しました。 ◆国が支援打ち切り  「滋賀民報」が8~10日に行った聞き取りでは、水道料金の減免(甲良町)、減収世帯への就学支援金(米原市)などの施策に、住民から喜びの声が。
 しかし、緊急事態宣言が出ていた昨年5月と比べると、市町の施策は後退しているのが実情です。県や国が昨年実施していた支援策を打ち切ったことが原因の一つ。コロナ禍が長引く中、「幅広く住民や業者への直接支援を」の声が市民から強まっています。

何の補償もないのに…県内・緊急事態宣言

2021年9月12日号 1面掲載

業者ら悲痛な声、"自粛と補償一体で"

 先月8日から滋賀県に出ていたまん延防止等重点措置、27日からの緊急事態宣言に伴い、県は飲食店やイベント関連施設などに時短営業・酒類提供停止を要請しましたが、様々な業種に影響が及んでいます。「実質休業」「このままでは廃業」など悲痛な声が噴出するなど、補償のあり方が問われています。
 草津市にあるスポーツジムを経営する男性(48)は、「何の補償もないのに『時短しろ』と言われても、とても無理」と憤ります。県からの要請は20時までの時短ですが、飲食店などに支払われる「時短協力金」は1円も出ません。「すでにコロナ禍で売上は減っている。先が見えない」と。
 飲酒と密接に関わる運転代行業者からも「実質休業状態だ」と悲鳴が上がっています。「協力金」は対象外のため、業界団体からは県に支援を求める声が強まっています。  県には「協力金」以外にも、業種を限らず支給する事業継続支援金がありますが、給付額は一律で個人10万円、中小20万円だけ。  わずかな事業継続支援金でさえ、行き届かない人もいます。
 フリーランスで仕事を請け負う音響エンジニアの男性(30代・守山市)は、「コロナ禍でもオンライン配信や映像作品など新しい分野にも挑戦し、なんとか頑張ってきました。ところが緊急事態宣言でイベントが軒並み中止。8月の収入はゼロでした。すでに購入していた機材の支払いもかさみ、生活もままならない。それなのに…」と言います。  滋賀県商工団体連合会事務局長の植田義和さんは、「支給要件より売上が5,000円多いだけで支給されなかったというケースもありました。業種にかかわらず、減収率に応じて支援金を出すなど柔軟に」と支援制度の幅を広げる必要性を強調。「『出歩かないで』というのであれば、安心して休めるだけの補償が必要」と指摘します。

急増する子どもの感染・新学期スタート

2021年9月5日号 1面掲載

緊急事態宣言に伴う滋賀県内の学校の対応表画像
緊急事態宣言に伴う滋賀県内の学校の対応(PDF)
緊急事態宣言下 新学期に不安
"急いで検査を広げて"
学校・保育現場から訴え

 新型コロナウイルス感染が爆発的に増え続ける下で新学期を迎えました。
 県内でも8月には感染力の強い「デルタ株」が8割近くを占め、学校や保育施設での集団感染が急増。教員、保育士、保護者からは「子どもの命と健康を守るために急いで検査を広げ、医療体制を強めてほしい」との声が強まっています。
 「20歳代にあわせて10歳代が顕著に増加」(25日、県感染症対策本部員会議)。取材を通して深刻な実態が浮かび上がりました。
 先月中旬、園児と保育士が相次いで感染した保育園。「感染対策を続けてきたのに。感染経路はわかっていません」(園長)。県によると10歳未満の累計感染者は581人(25日時点)に上ります。また、集団感染が発生した県立高校では、「他の部活から感染。換気や消毒も徹底し、部活間の交流もなかったのに、ここまで広がるとは」(部活顧問)と絶句しました。 ◇  ◆  ◇  検査範囲とスピード――集団感染が起きた後の対応に問題が…。
 前述の保育園では、最初の陽性者が出てから濃厚接触者(約10人)の検査結果が出るまでに5日間、その接触者の調査と検査に1週間以上かかったと関係者は言います。また県立高校の教諭は、「濃厚接触者とされなかった生徒が自主的に検査を受けたら陽性でした。最初から部員全員に検査キットを渡していれば」と指摘しました。

待機児童・滋賀県内過去2番目の多さ

2021年8月29日号 3面掲載

滋賀県内の市町別待機児童数表画像
滋賀県内の市町別待機児童数(PDF)
1,000人超える 「隠れ待機」は最多
"公立保育園の新設・拡充を"

 県内で保育園(所)に入れない「待機児童」(国定義)の数が184人で、前年度比311人減となったことがわかりました(4月1日時点)。一方で、兄弟児と同じ園など限定して希望する場合や、やむを得ず認可外の保育園を利用するなどして自治体の待機児童にカウントされない「隠れ待機児童」は854人(前年度比89人増)となり、集計が始まって以来最多に。合わせると1,038人にのぼります。

コロナ感染急拡大 "滋賀も医療崩壊の危機"

2021年8月22日号 1面掲載

滋賀県内の新規感染者数の推移グラフ画像
滋賀県発表資料から作成(クリックで画像拡大)
看護師ら悲鳴
感染者が過去最多。急がれる抜本対策

 滋賀県内で新型コロナウイルスの感染が急拡大しています。
 14日には新規感染者が179人の過去最多を記録。病床占有率が8割を超え、自宅療養者は1ヵ月前の80倍もの643人(16日時点)に激増する危機的な状況です。県内の医療関係者からは「もはや医療崩壊。政府は医療体制の抜本的強化を」と緊迫した声が出ています。
 滋賀県でも東京五輪が開幕した7月下旬以降、感染者が急増。県は、13市全てを「まん延防止等重点措置」の適用地域としたものの、感染拡大は収まりません。
 11日以降は連日、新規感染者数が100人以上となり、医療体制がひっ迫。16日現在、入院者数は315人で最大確保病床数(378床)の83.3%となり、空き病床はわずか63床。軽症・無症状者のための宿泊施設の療養者数も363人で、空き部屋は136部屋。自宅療養者は643人(自宅待機156人含む)に激増しており、容体急変時に助からなくなる恐れが出ています。

核廃絶は被爆者の願い―県内被爆者 平均83歳に

2021年8月8日・15日合併号 1面掲載

滋賀県内各市町の被爆者数表画像
滋賀県内各市町の被爆者数(PDF)
被爆76年「核兵器禁止条約」発効
"政府は条約に批准を"―"生きているうちに"

 長崎の爆心地から約1.5㎞の自宅で被爆した栁原栄さん(81・大津市)は、「今も時々思い出す」と言います。「ピカッと光り、母も1歳の妹も亡くなりました。母は『栄、繁(栄さんの兄)』と呼びながら…。私は5歳でした。孫、ひ孫、未来のために、核兵器は1日も早くなくしてほしい」。被爆者たちが「核兵器禁止条約批准を求める署名」に寄せる思いは格別です。
 被爆者健康手帳を持つ県内の被爆者数は252人(7月1日現在)。昨年同時期より19人減り、ピーク時(95年の536人)の半数以下になりました(県調べ=表参照)。平均年齢は83歳で高齢化がすすんでいます。悲惨な被爆体験を風化させず、若い世代に語り継ぐこと、核兵器のない世界を実現することが急がれています。

広がる"生理の貧困"対策【本紙調査】

2021年8月1日号 3面掲載

滋賀県内各市町の「生理の貧困」対策表画像
滋賀県内各市町の「生理の貧困」対策(PDF)
滋賀県内8市町が生理用品を配布
公共施設や小中学校など

 コロナ禍で浮き彫りになった「生理の貧困」。滋賀県では、県立学校の女子トイレへの設置が決まりましたが、各市町でも取り組みが広がっています。
 「滋賀民報」の調べ(7月時点)では、8市町が生理用品を無料配布。3市町が配布を検討。このうち大津市では、6月2日から市の男女共同参画センター内の女子トイレに生理用品を設置。先月26日からはそれ以外の施設窓口などでも、1人1パックの配布を始めました。担当課の辻友紀子さんは、「生理用品について男性職員も交えて議論したことが新鮮でした。配布だけでなく、それをきっかけにして他の必要な支援につなげたい」と話します。
 これまで市に生理の貧困対策を要望してきた新日本婦人の会大津支部の林永代支部長は「一歩前進です。生理の貧困は、以前からあったものがコロナ禍で顕在化。女性の健康問題として継続的に支援してほしい」と話しています。

県内過労死・自殺、15年間で42人

2021年7月25日号 2面掲載

滋賀県内の過労死・自殺数の推移表画像
滋賀県内の過労死・自殺数の推移(PDF)
昨年度2人、労災は8人
厚労省が発表

 昨年度、県内の男性2人が、長時間過密労働などが原因で過労死(1人は過労自殺)していたことが、厚生労働省が先月23日に公表した、2020年度の「過労死等の労災補償状況」からわかりました。
 公表資料によると昨年度、過労で脳血管疾患(脳出血など)を起こし、労災認定された人は1人、うつ病など精神疾患を発症し、労災認定された人は7人。2006年度から15年間の県内の過労死・過労自殺は42人にのぼりました。
 背景には、財界言いなりに、長時間・過密労働を野放しにしてきた自公政治があり、18年には「働き方改革」一括法で過労死ラインの残業時間を合法化しました。長時間労働をなくし、「8時間働けばふつうに暮らせる社会」の実現が急がれます。

県内の土砂災害危険個所、整備率わずか22.4%

2021年7月18日号 2面掲載

滋賀県内の土砂災害危険個所・警戒区域・盛土造成地数表画像
滋賀県内の土砂災害危険個所・警戒区域・盛土造成地数 (2021年3月末現在。PDF)
警戒区域指定は6,831ヵ所

 滋賀県内の「土砂災害危険個所」は4,910ヵ所。県は下流の人家などを守るため、砂防事業や地滑り対策などを続けていますが、対象個所(人家5戸以上)2,532ヵ所のうち、整備済みはわずか567ヵ所(22.4%)。この7年間で整備できたのは66ヵ所にとどまっています。
 また、土砂災害から住民の命を守るには、その危険を周知し、避難体制の整備や住宅の立地抑制、移転促進などの対策が必要です。
 このため県が「土砂災害警戒区域(土砂災害のおそれがある区域)」、「土砂災害特別警戒区域(建物が破壊され、住民に大きな被害が生じるおそれがある区域)」を指定。「警戒区域」は3月末現在、6,831(うち「特別」4,993ヵ所)にのぼり、土石流の危険があるのは2,544ヵ所、崖崩れ(急傾斜地崩壊)が4,209ヵ所、地すべりが78ヵ所。「危険個所数」は03年に行った図上調査の数で、その後の現地調査や開発で地形が変わったことなどから、危険個所数より警戒区域数の方が増えています。

重大事故の直後なのに…兵器使い攻撃訓練

2021年7月11日号 1面掲載

饗庭野(あいばの)演習場(高島市)で日米共同訓練を強行

 重大事故が起きたばかりの饗庭野演習場(高島市)で、米陸軍と陸上自衛隊が共同訓練を強行。実弾射撃は中止したものの、連日、ヘリや機動戦闘車、銃火器などを使って敵を攻撃・制圧する実戦さながらの模擬戦闘を続けています。
 住民からは「迫撃砲弾が演習場外に飛び出た事故直後なのに。異常だ」と強い憤りの声が出ています。
 「5日予定していた報道陣への公開は中止」――。防衛省陸上幕僚監部から1日、一方的な連絡が入りました。理由は迫撃砲の場外着弾事故。しかし、訓練そのものは「実弾射撃以外は計画通り全て実施」(在日米陸軍司令部広報=本紙質問への回答)しています。
 訓練内容を米陸軍ホームページなどから見てみると…。
 「バ、バ、バ、バーン」。発砲音が飛び交う中、偵察行動中の米兵が襲撃を受けて負傷し、自衛隊車両に。その直後、「(車には)戦死者から乗せて」の声が(28日、米陸軍の録画映像)。
 日米の隊員が入り乱れて、演習場内の森の中を匍匐(ほふく)前進。機関銃だけでなく、事故を起こしたのと同型の120㎜迫撃砲を使い、敵地を狙う(30日、同)。
 同ホームページには、特殊作戦ヘリ(ブラックホーク)を使った空襲作戦で「陣地確保の使命が果たせる」(28日)と記述しており、まるで日米両軍による「侵略戦争」です。他にも、市街地戦闘訓練や除染訓練、総合訓練(1日から)なども行いました。

陸自饗庭野演習場・砲弾、場外で炸裂

2021年7月4日号 1面掲載

饗庭野演習場の重大事故
2015年7月
重機関銃弾が民家(高島市今津町保坂)の屋根を貫通
2018年11月
81mm迫撃砲弾が国道303号脇の自家用車を損壊
2019年9月
試射した照明弾が民家近くの畑(同市安曇川町上古賀)に落下
2021年6月(今回)
120mm迫撃砲弾が演習場外の山林(同市朽木荒川)で爆発
1つ違えば人命が…6年間で重大事故4回
住民ら激怒!!
日米共同訓練期間中の事故―"実弾訓練やめろ"

「またか!犠牲者が出る一歩手前や」、「もう実弾訓練はやめてほしい」――。住民の怒りが日増しに強まっています。
 陸上自衛隊饗庭野演習場(高島市)で23日10時40分頃、訓練中の部隊が発射した120mm迫撃砲弾が演習場から飛び出し、1km離れた同市朽木荒川の山林で爆発。6年間で4度目となる演習場外への着弾事故に地元は騒然としました。
 日米共同訓練中では初の実弾事故。同日、日本共産党高島市議団と「あいば野平和運動連絡会」が全ての実弾訓練の中止と共同訓練中止を陸自今津駐屯地に申し入れるなど、抗議・要請行動が広がっています。
 演習場から飛び出た迫撃砲弾は、国道367号の補修工事をしていた作業員の頭上を越え、山林の斜面で炸裂。木の幹をえぐり、敵を殺傷するための弾丸の破片が周囲数十メートルに飛散しました。
 「雷より大きな"バーン"という音と同時に振動が」。国道脇の工事事務所(着弾地点から100m以内)にいた作業員(26・草津市)が、恐怖の瞬間を語りました。「経験したことのない大きな音。慌てて外に出たら白い煙が見えました」

異常事態・日米共同訓練、公表はたった8日前

2021年6月27日号 1面掲載

使用管理規則に違反

 日米共同訓練の公表日(10日)が訓練開始の8日前だったことが、「あいば野演習場等使用管理規則」で定められた地元関係機関への通知期日に違反していることがわかりました。「地元無視の訓練だ」と怒りが広がりそうです。
 日本共産党の森脇徹市議の調べによると、「規則」では「地元関係機関等に対する演習場使用通知は、当該訓練を行う週の2週間前の金曜日(11条)」と明記。森脇市議は14日の市議会で取り上げ、「一昨年までは2週間前の公表だった。防衛省に問いただすべき」と市に求めました。

23日にも関電が強行ねらう―老朽原発再稼働

2021年6月20日号 1面掲載

全国初 「原則40年」壊す暴挙
県内各地で美浜3号機"再稼働反対!"

 関西電力が老朽原発・美浜3号機(福井県美浜町)を23日にも再稼働させようとしています。運転開始から44年。「原発の寿命は原則40年」というルールを全国で初めて壊す暴挙です。
 隣接する滋賀でも、「再稼働は絶対に許せない」と抗議の声が各地で強まっています。  法律で定められた原発の運転期間は原則40年。老朽化に伴い内部にある無数の細管が破裂する危険性がいっそう高まるためです。
 すでに美浜3号機では2004年、経年劣化した配管が破裂して労働者5人が死亡、6人が重火傷を負う大事故が発生。配管は厚さ0.4mmまで薄くなっていました。
 再稼働を狙う関西電力が行った部品交換は限定的。安全対策にかかわる部品工事をめぐっては、高島市内の溶接工(74)が本紙で「"くっついてさえいればいい"というずさんな溶接工事を強いられた」、「検査をやり直すべき」と告発。原子力規制庁は国会で追加検査を約束しましたが、実際の検査は「溶接部の外観の確認」「(事業所側が作成した)検査記録の確認」だけで、「指摘されているような溶接状況は確認されていない」と、「安全」のお墨付きを与えたのです。  住民らは「美浜3号機の立地や耐震性も大きな問題がある」と指摘します。美浜原発の敷地内には9本の断層があり、うち4本が3号機の真下を通っていますが、関電や規制委員会はこれらの断層の危険性を過小評価。また、想定すべき地震の揺れが不合理に小さいことなどが、昨年12月の大阪地裁判決などで明らかになり、再稼働の危険性を裏付けています。

国保料(税)・県内8市町が値下げ、運動実る

2021年6月13日号 1面掲載

滋賀県内各市町の2021年度国民健康保険料表画像
滋賀県内各市町の2021年度国民健康保険料(PDF)
日本共産党と市民が運動
「滋賀民報」調べ

 コロナ禍で県民の暮らしや営業が深刻となる中、今年度の国民健康保険料(税)を全市町に問い合せたところ、大津、長浜、守山、栗東、東近江、米原、竜王、愛荘の8市町が値下げし9市町が据え置きしたことがわかりました。昨年、大幅に値下げした彦根、湖南両市は、一昨年の国保料(税)に戻しました。
 値下げは、日本共産党と市民の運動が実ったもので、住民に喜ばれています。昨年(6市町が値下げ)に続き「高すぎる国保料(税)」の引き下げが全市町で可能であることを示しています。
 本紙が試算した4人世帯(所得310万円、40歳未満の夫婦と子ども2人)で、値下げ額が最も大きかったのは守山市で年4万700円(約10%の値下げ)。同市のモデルケースでも、値下げ率は8.3~9.3%です。市の担当者は「国保の財政調整基金を活用した」と。
 他の市町の担当者も「コロナの時期に保険料は上げられない」と話すとともに、値下げの理由について「県への納付金が下がったので」「県が示す標準保険料率が下がったから」と口を揃えます。県による市町への対応と、市町の努力で国保料(税)が下げられることが裏付けられました。

新型コロナワクチン・高齢者 "自力で会場に行けない"

2021年6月6日号 1面掲載

新型コロナワクチン接種の市町の送迎など表画像
コロナ・ワクチン接種の市町の送迎など(PDF)
滋賀県内12市町が送迎など
国・県がもっと支援を

 「足が悪くて、遠いワクチン接種会場まで行けない」――。
 変異種が広がる新型コロナウイルス感染症を封じ込める上で、ワクチンの安全・迅速な接種が重要です。現在、65歳以上へのワクチン接種がすすめられていますが、接種会場が遠いことなどから高齢者や家族らから送迎を求める声が出ています。
 「滋賀民報」が県内19市町に問い合せたところ、12市町がバスやタクシーなどで送迎を支援。7市町には支援策がないことがわかりました(表参照)。
 送迎などをしている12市町のうち、タクシーは4市町で、東近江、長浜両市は往復無料。6市がバスを運行していますが、大津、彦根両市は一部の会場に限られ、バス停はJR駅前だけです。
 大津市の集団接種会場の1つ・瀬田公園体育館へはJR瀬田駅前からバスが運行していますが、1時間に1本のため満席に近い状態となることもあり「密はイヤの」の声も。
 会場前では、女性(81)が「足が悪いので駅まで行けない。タクシー(片道1,800円)で来ました」と話すなど、一般の有料タクシーや家族の車で訪れる高齢者の姿が多く見られました。
 政府は市町が実施している送迎バス運行などを補助金(ワクチン接種体制確保事業)の対象にしていますが、金額には上限があります。県は送迎支援の実情を把握していませんでした。
 県内の高齢者のワクチン接種率(30日現在)は1回目15.6%、2回目1.5%にとどまっています。国と県が送迎の実情をつかみ、市町への財政・人的支援を急ぐことが求められています。

美浜原発3号機・ずさんな工事、"確認できないと合格証出さない"

2021年5月30日号 1面掲載

本紙報道・溶接工事について
原子力規制庁が日本共産党・笠井衆院議員に回答
住民ら"規制庁は厳正な検査を"

 関西電力が運転開始から40年を超えた老朽原発・美浜原発3号機の再稼働を6月23日に強行しようとする中、本紙(3月28日付)が報道し、日本共産党の笠井亮衆院議員が国会で追及した美浜3号機の「ずさんな溶接工事(竜巻対策工事)」について、原子力規制庁が新たな検査を約束。安全性が確認できなければ、再稼働に必要な「試験使用承認」や「使用前検査合格証」を交付しないことを21日までに明らかにしました。
 労働者の勇気ある告発が再稼働に立ちはだかろうとしています。  問題になっているのは、高島市在住の溶接工(79)が「『(溶接の)強度が出ない。根本的にやり直すべき』と忠告しても、『くっついていさえすればいい』と聞き入れなかった」と告発した竜巻対策のための部品工事です。
 笠井議員は、衆院経済産業委員会での質問に原子力規制庁が「(溶接工事を)確認する」と答弁したことについて、質問後、検査の日程などを問い合わせ。原子力規制庁は日程などは「調整している」として明らかにしていませんが、「本件の確認を含め、使用前検査が全て終了しなければ検査前合格証を交付しない」と回答しています。
 また規制庁は本紙の取材に対して、原子炉起動(再稼働)に先立つ「試験使用承認にも(溶接工が告発した工事の)確認が必要」と明言。美浜原子力規制事務所の検査官だけでなく、本庁の検査官も含めて検査をすると話しています。
 しかし、関電は本紙の取材に対し、告発箇所について「具体的な記録がない」と言いながら、「竜巻対策工事は全数検査したと確認している」などと回答。22日、美浜3号機の燃料装てんを完了し、6月23日に原子炉起動、7月27日に本格運転を強行する構えです。
 滋賀県は美浜原発からわずか20km。住民からは「老朽化に加え、ずさんな溶接工事のままの再稼働はあまりにも危険。厳正な検査を」「再稼働すべきでない」などの声が出ています。

土地利用規制法案・大津、高島2万5,900人以上が監視対象に

2021年5月23日号 2面掲載

自衛隊施設周辺(1km)を監視
"危険だ"、"ただちに廃案に"

 自衛隊駐屯地などの周辺の土地所有者らを監視し、罰則つきで土地利用を規制することを狙う「土地利用規制法案」を、自民・公明と維新などが今国会で成立させようとしています。
 同法案は、米軍や自衛隊基地などの周囲約1kmなどを「注視区域」に指定し、政府に土地・建物の所有者らの個人情報を調査する権限を与えるもの。調査が氏名や住所、国籍にとどまらず、思想信条や所属団体、家族、交友関係、海外渡航歴などに及ぶ可能性があります。
 県内では、陸上自衛隊の大津・今津両駐屯地などの施設周辺は監視対象になる危険性があります。
 「滋賀民報」の試算は、大津駐屯地と同大津自動車訓練場、今津駐屯地、饗庭野演習場、航空自衛隊饗庭野分屯基地の周辺約1kmの行政区を集計。人口では大津市内で約2万7,500人、高島市で約6,900人、計約3万4,400人。両市町の平均持ち家率(大津73.0%、高島84.2%=2018年)から試算すると土地・建物所有者(世帯)は、約2万5,900人(1万1,500世帯)に及びます。

子どもの医療費・広がる通院費助成

2021年5月16日号 1面掲載

滋賀県内の子ども医療費助成制度表画像
滋賀県内の子どもの医療費助成制度(2021年4月1日時点。PDF)
「滋賀民報」調査
近江八幡・野洲で拡充
県内9市町が中卒まで無料

 「中卒までの医療費を無料に」。
 保護者らの声にこたえて、小中学生の医療費を助成したり、無料にする制度が県内各市町で広がる中、今年も3市(予定を含む)で前進したことが「滋賀民報」の調査でわかりました(表参照)。
 先月、近江八幡市が通院費助成(中卒まで)の所得制限を撤廃し、野洲市が通院費助成の対象を小学3年生までに拡大。市民と日本共産党の粘り強い運動が実を結んだもので、中卒までの完全無料化は、県内19市町のうち9市町に広がりました。
 子どもの医療費助成は、国に制度がなく、県の制度は就学前までのため、各市町が独自に制度を設けて拡充しています。今年度は、近江八幡市と野洲市が通院費助成を拡充したほか、湖南市も近く拡充を予定しています。
 入院費の助成は、2014年までに大津市以外の18市町が中卒までに拡充(豊郷町は高卒まで)。このうち17市町は、自己負担も所得制限もない完全無料化を実施。
 通院費の助成は、11年から年々広がり、長浜市以外の18市町(うち9市町が完全無料化)が実施。このうち5市が小3、1市が小卒、11市町が中卒、1町が高卒までの助成を実施しています。

"9条改憲反対"が90%。"憲法9条は日本の誇り"

2021年5月2日・9日合併号 1面掲載

滋賀民報アンケート結果グラフ
滋賀民報アンケート結果
滋賀民報調査
「菅政権支持しない」8割近く

 3日は憲法記念日。菅政権と自民党などがコロナ禍に乗じて改憲策動を強めており、市民団体や野党などが「9条改憲NO!」と反対運動を広げています。
 「滋賀民報」が街頭で県民115人に聞いたところ、9割が「9条を変えない方がいい」と改憲に反対。8割近くが「菅政権を支持しない」と答えました。
 「滋賀民報」の調査は21~23日、大津、草津、甲賀、近江八幡、米原各市の街頭で対話して聞き取りました。
 調査の結果、90%の人が「9条を変えない方がよい」と答え、「変えた方がよい」(10%)を大きく上回りました。また、「菅政権を支持しない」と答えた人が77%にのぼり、「支持する」は23%にとどまりました。
 対話すると、「父は南方で亡くなった」(73・大津市)など戦争の悲惨さや怖さを語る人が多く、高校生(15・草津市)は「戦争の反省からできた憲法」ときっぱり。また、「売上が半減。憲法変えるよりコロナ対策を」(64・美容師・大津市)など、自民党・菅政権への怒りの声も出ていました。

高齢者医療費2倍化・81%が「負担感じる」

2021年4月25日号 1面掲載

滋賀民主医療機関連合会アンケート結果グラフ
後期高齢者の医療費負担についての滋賀民医連アンケート結果
"2割負担やめて!!"
滋賀民医連がアンケート結果発表

 75歳以上に新たな負担増を強いる「高齢者医療費2倍化(2割負担導入)法案」が衆院本会議で審議入りする中、「負担増やめて」の声が強まっています。
 滋賀民医連が20日発表したアンケート結果(回答910人)によると、2割負担に「負担を感じる」と答えた人が81%にのぼり、15%が「これまで医療費を考えて受診を控えたことがある」と回答(右グラフ参照)。同法案が医療を受ける権利を制限することを浮き彫りにしました。
 75歳以上の窓口負担は、現在1割(「現役並み所得」は3割)ですが、法案は単身世帯・年収200万円以上、夫婦世帯320万円以上を対象に、2割に引き上げます。県内で負担増を強いられるのは約4万人(推計)になると見られます。
 滋賀民医連は同日に開いた会見で、「2割負担は社会保障費削減ありきで推し進められている」と政府を批判。廃案に向けて反対署名などを広げることにしています。

新型コロナワクチン・苦情殺到

2021年4月18日号 1面掲載

滋賀県内の高齢者ワクチン接種予定表画像
滋賀県内の高齢者ワクチン接種予定。PDF)
高齢者、"予約できない"
電話つながらん/文字小さい/パソコンない…
"丁寧な対応に改善を"

 「ワクチンはいつ」「予約の電話が繋がらない」「パソコンは使えないし」――。
 新型コロナ感染対策に重要なワクチン接種が12日、高齢者を対象に始まりました。ところが、ワクチンの供給量が少ないため、予約を「先着順」で受け付けた大津、野洲、守山各市は、数日後には定員枠が埋まり、苦情が殺到しています。
 高齢者らの不安に寄り添った丁寧な対応への改善が急ぎ求められています。
 今月、県内で高齢者向けに供給されるのは米ファイザー社製ワクチン41箱分(約4万回=約2万人分)。高齢者約37万人のわずか5.4%です。
 各市町に接種順を問い合わせたところ、電話やネットによる「先着順」が8市町。11市町は「クラスターを防ぎたい」などの理由で高齢者施設の入所者から始める計画(9日現在)。「先着順にせず、医師らと相談し、順次接種できる枠づくりをすすめた」(愛荘町)などの対応も。市町の担当者からは「供給の情報を早くほしい」などの声が出ていました。
 こうした中、大津市では、日本共産党の滋賀学区後援会が高齢者の相談に乗り、野洲市では同党市議団が12日、予約方法改善などを市に要望しました。

4月・値上げラッシュ/光熱費、食料品…

2021年4月11日号 1面掲載

2021年4月からの主な値上げ品目表画像
2021年4月からの主な値上げ品目(2~6月実施分含む。PDF)
"年金は減らされたのに"

 1日から、電気・ガス料金や食料品などが相次いで値上げされました(表参照)。一昨年秋の消費税増税と昨年来のコロナ禍で苦境に追い込まれる県民の暮らしを、いっそう圧迫しそうです。
 このうち、うどんチェーン・丸亀製麺や「モスバーガー」の値上げは、商品やサービスの値札に費税込みの価格を示す「総額表示」が1日から義務化されたことに合わせたもの。「総額表示」は、消費者の痛税感を薄れさせ、さらなる税率引き上げを狙うものと見られます。
 一方、老後の暮らしを支える公的年金の支給額は2020年度比で0.1%減らされます(6月支給分から)。マイナス改定は、指標となる過去3年間の賃金変動率がマイナス0.1%となったためとしており、4年ぶり。賃金も年金も減る中、「値上げは困る」の声が強まっています。

値上げの4月・コロナ禍に介護保険料ズシリ!!

2021年4月4日号 1面掲載

介護保険料の推移(滋賀県平均)グラフ画像 (クリックで画像拡大)
平均月額、制度開始時の2倍超に
滋賀県内9市町が値上げ
豊郷町は値下げ、9市町で据え置き

 65歳以上が4月から支払う介護保険料(第8期=2021~23年度の基準額)を県内各市町に問い合わせたところ、豊郷町が値下げし、大津市など9市町が据え置きましたが、彦根、草津、栗東、野洲、湖南、米原、竜王、愛荘、甲良の9市町が値上げし、全県の平均月額は制度開始時(2000年~02年度)の2.3倍もの6,127円(前期比54円増)になることがわかりました。
 値上げは、コロナ禍で深刻化する生活苦に追い打ちをかけるもので、「高すぎる介護保険料を引き下げて」の声がいっそう強まりそうです。
 介護保険料の改定は各市町の2月・3月議会で決められたもの。本紙調べでは、最高月額は甲良町の6,900円。6,000円台は13市町にのぼり、最も低かったのは東近江市の5,200円でした。
 介護保険料は40歳以上が支払いますが、65歳以上の保険料は各市町が3年ごとの介護保険事業計画を立て、保険料の収納見込みや給付費予測をもとに算定し、基準額を決めています。値上げの理由について各市町は「事業者に支払われる介護報酬が引き上がる」「認定者が増え、サービスの利用が増える」などと話しており、介護保険給付費の増大が保険料引き上げに直結する現行制度の矛盾を露呈しています。

新型コロナ・救急搬送困難が1.4倍

2021年3月28日号 1面掲載

大津市消防局の「救急搬送困難事案」数

2020年2019年
4月77
5月65
6月3316
7月2619
8月4524
9月2224
10月2821
11月2723
12月3217

※3回以上断られた、または現場に30分以上滞在したケースを合計。重複カウントあり。現場滞在には現場で処置をしている場合を含みます。

医療ひっ迫が救急搬送に影響

 救急搬送の患者受け入れを医療機関に3回以上断られるなどの「救急搬送困難事案」が増えています。大津市消防局では昨年、多くの月で前年を上回っていたことがわかりました。事案数を集計している県の担当課は、新型コロナウイルスの感染拡大が影響していると指摘しています。
 「困難事案」数は、救急隊が医療機関に患者の受け入れの可否を問い合わせた際に3回以上断られたか、現場到着から搬送開始まで30分以上かかったケースを集計。2019年4月~12月は計156回でしたが、昨年同時期は226回(1.4倍)に。19年を下回ったのは9月だけでした。
 新型コロナの拡大で、県内の病院では病床や医療資材のひっ迫、医療スタッフの不足が深刻化。影響が通常医療にも及んでいることが示されています。

"保育園に入れない"―滋賀県、待機児過去最多

2021年3月21日号 1面掲載

滋賀県内の待機児童数の推移グラフ画像
(クリックで画像拡大)

滋賀県内の市町別待機児童数(PDF)

待機児童数 2,131人
 "園増設と保育士確保を"

 県内の保育園に入所を申し込んだのに入れなかった子どもの数が、10月1日時点で厚生労働省定義の待機児童が732人(昨年比546人減)、「隠れ待機児童」が1,399人(同656人増)で、合わせると過去最多の2,131人(同110人増)にのぼっていたことがわかりました(表参照)。
 県子ども・青少年局がとりまとめたもので、待機児童数2,131人は、調査を始めた18年前(343人)の6倍以上です。
 「隠れ待機児童」は厚労省が5年前、「待機児童」の定義を大改悪し、認可保育所に入れずやむなく他の施設に入るなどで、実際は待機しているのに「待機児童」とされない児童です。「隠れ待機児童」の内訳は、認可保育園を希望するなど「特定の保育園等を希望している」が1,105人、「育児休業中」が240人、「求職活動を休止」が54人。
 待機児童が最も多いのは大津市で442人。次いで彦根市で195人。草津市の190人が続きます。
 待機児激増の原因は、格差と貧困が広がる中、保育ニーズが広がっているのに認可保育園と保育士が不足していることにあり、国と自治体の責任による認可保育園増設と保育士確保が急がれます。
 ところが菅政権が待機児対策(「新子育て安心プラン」)で提案しているのは、常勤保育士の配置をパート保育士に代えられるとする規制緩和。関係者からは「こま切れ保育になり、保育の質が低下する」と批判の声が出ており、全国保育団体連絡会が反対署名に取り組んでいます。

"美浜・高浜(老朽原発)動かすな"、「びわこ集会」に500人

2021年3月14日号 1面掲載

「原発のない社会へびわこ集会」写真
「美浜・高浜動かすな」とコールする参加者(6日、大津市・膳所公園)
原発のない社会へ

 東日本大震災、福島第一原発事故から10年。「3・11」を目前にした6日、「原発のない社会へ2021びわこ集会」が大津市の膳所公園で開かれ、500人が参加しました。
 参加者は「老朽原発とすべての原発再稼働を許さず、放射能からびわ湖を守り、私たちと子々孫々の生活を守り抜きましょう」と呼びかける集会アピールを採択。集会後は会場から関西電力滋賀支社前などを通り、大津テラス前までパレードしました。
 「びわこ集会」は、県内の住民団体などでつくる実行委員会が毎年開いているもの。
 集会では、震災と原発事故の犠牲者を追悼して黙祷した後、呼びかけ人の畑明郎さんが「福島原発事故を忘れることなく、原発のない社会をつくりあげる決意を新たに」とあいさつ。
 続いて連帯あいさつを行った嘉田由紀子参院議員(野党共闘)が「継続していることに感謝します。10周年、お互いにがんばりましょう」、平尾道雄米原市長が「原子力災害は人災です。国のエネルギー政策を転換させる新たな決意を固め合おう」と訴えました。
 井戸謙一弁護士が基調報告し、原発事故を終わったことにして避難者の住宅支援を打ち切り、仮設住宅の明け渡しを求めたり、大量のトリチウムが含まれる放射能汚染水の海洋放出をすすめようとする政府を批判。大飯3、4号機の設置許可の取り消しを求めた大阪地裁判決を「市民の運動の成果」と述べ、「老朽原発を動かしてはいけない」「命と健康を守り、琵琶湖を守るためには、原発の運転を断念させるしかありません」と呼びかけました。
 福島県から滋賀県に避難している原発賠償関西訴訟原告団副代表の佐藤勝十志さんは、汚染水の海洋放出を非難し、「東電や国に私たちの意見を伝え続けていきたい」「原発がない安心できる環境に」と訴えました。

福島県・今も3万6千人が避難

2021年3月7日号 2面掲載

2011年の福島原発事故で避難指示が出された区域の居住状況表画像
避難指示が出された区域(11市町村)の居住状況(PDF)
大震災・原発事故から10年

 福島原発事故は今も大きな被害を与え続けています。福島県では、県が把握しているだけでも最大16万4,865人(2012年5月)が県内外に避難。今も3万6,192人(今年1月)が避難生活を余儀なくされています。
 原子炉建屋が水素爆発するという国内初の過酷事故によって、放射性物質が放出・拡散。政府は周辺の11市町村8万8,329人に避難指示を出しました。その後、14年から部分的に指示を解除してきましたが、今も7市町村の337km2が高線量の帰還困難区域に指定されています。
 同県の調べによると、双葉町は事故前には7,140人が住んでいました。昨年3月、帰還困難区域の一部が解除されましたが、1人も帰還していません(1月時点)。今も町のあちこちに立入禁止のゲートが設けられ、除染作業が続いています。
 避難指示が出された区域で見ると、震災前の住民登録に対して現在住んでいる人の割合はわずか16%。また、現在も区域内に住民票を残している人のうち約8割が居住できていません。

滋賀は病床数・医師数など近畿最低

2021年2月28日号 2面掲載

近畿の病床・医師・看護師・准看護師数表画像
近畿の病床・医師・看護師・准看護師数(PDF)

 新型コロナの感染拡大阻止に向けて医療体制の充実が求められる中、病院のベッド(病床)数や医療スタッフの数を調べてみると、滋賀県は近畿2府4県の中で、人口10万人当たりの病床数と医師数、准看護師数が最低であることがわかりました(表参照)。
 滋賀県の病床数は、新型コロナ前の2019年10月時点で全都道府県中ワースト6位の999床。もともと少ない病床を、コロナ病床に次々と転用していることなどから、一般病床がひっ迫する深刻な事態を生み出しています。
 全国的にも病床や医師の不足は深刻で、ICU(集中治療室)はドイツの6分の1、医師数はOECD加盟36ヵ国中32位です。原因の大本には、政府がすすめた「医療費削減」路線があり、医療体制の充実へと抜本的に切り替えることが急がれます。

新型コロナ検査・県予算、消極姿勢浮き彫り

2021年2月21日号 2面掲載

近畿他府県で実施された「社会的検査」

  • 奈良県
    大和郡山市内の医療、福祉入所施設(19施設) 職員900人
  • 京都府
    宇治市内の福祉入所施設(14施設) 職員900人
(府県が実施した主なもの)
滋賀県、新年度の拡充なし

 高齢者施設などで新型コロナウイルスの集団感染が多発する中、医療・福祉施設の職員らを対象にした一斉検査(社会的検査)の取り組みが全国で広がり、近畿でも奈良県と京都府が実施。ところが、滋賀県は県民から繰り返し要望されても消極姿勢を続けています。
 奈良県は昨年12月から、大和郡山市内の医療・福祉入所施設の職員の希望者約900人を検査。京都府は今月、宇治市内の福祉入所施設の職員約900人を対象に検査を実施。両府県とも昨年9月、実施するための予算を計上していました。奈良県の担当課は、「無症状者が気づかないうちに感染を広げるのを防ぐことが重要」と指摘し、「県のやる気次第」で実施できると言います。

滋賀県が予算案発表―過去最大規模なのに「コロナ対策」は…

2021年2月14日号 1面掲載

2021年度一般会計6,670億円
検査の抜本拡充、直接支援なし。国スポ(国体)には大盤振る舞い

 県が8日、2021年度予算案を発表しました。
 一般会計は、前年度比16.9%増の6,670億円で4年連続プラスとなり、過去最大規模。
 ところが県民にとって切実な新型コロナウイルス対策はPCR検査の抜本的拡充もないなど極めて不十分な上、危機に陥っている県民生活と中小企業への直接支援がほとんどありません。
 一方で、国民スポーツ大会(=国体)の施設建設(総額441億円)は81億9,156万円で、2年連続前年度比4割増の大盤振る舞いの予算です。
 新型コロナ対策は1,021億円。内訳は、6割以上が融資のための銀行への貸付金(650億円)。病床確保などに251億円、感染拡大防止策31億円、融資以外の経済・雇用対策68億円、生活支援5億円、教育11億円。いずれも国施策に絡んだ予算で、感染拡大防止で重要とされている医療・介護現場の定期的検査(社会的検査)や感染地域の面的検査の予算はゼロ。地域医療を支えている医療機関・介護施設への減収補てんや、コロナの影響を受けている事業者らへの直接的な財政支援もありません。
 その一方で、国民スポーツ大会関連の経費は突出。中卒までの医療費無料化や国保料(税)引き下げ、少人数学級の実施など、切実な県民要求には冷たい予算です。
 国スポ施設建設などを見直し、コロナから県民の命と暮らし、雇用と営業を守る予算案への抜本的組み替えが求められています。

新型コロナ緊急事態!! 県が「自宅療養」を拡大

2021年2月7日号 1面掲載

滋賀県内の自宅療養者数の推移グラフ画像
厚生労働省と滋賀県の発表資料などから作成(クリックで画像拡大)

滋賀県内の1月の自宅療養者数表(PDF)

「入院は重症化リスク患者に」
国の施策に追随

 新型コロナウイルス感染症の県内の自宅療養者が、昨年末までは0~6人だったのに、先月13日から激増したことがわかりました(グラフ・表参照)。自宅療養者数の推移は、厚労省と県発表資料などによるものです。
 県ではこれまで感染患者の治療は、入院または宿泊療養が原則でしたが、12日、三日月大造知事が記者会見で「医療体制はひっ迫した状況で非常事態」「今後は自宅療養も新たな選択肢に」などと、方針転換を表明し、その直後から急増しました。
 当初、入院が原則だった感染患者の治療について厚労省が昨秋、政令改定で入院勧告・措置の対象を重症化リスクがある患者などに限定。中等症・軽症・無症状の患者は、宿泊療養か自宅療養とする方針に転換し、今回、県が国の方針にあわせたものです。
 県担当課によると自宅療養の対象は65歳未満で、持病がなく、軽症・無症状患者で医師が判断。保健所が重症化の目安となる血中酸素飽和度や脈拍数を測るパルスオキシメーター(先月末までに300台購入)を届け、1日最低1回、健康観察のために電話すると言います。
 しかし、1日1回の電話などだけで患者の容態の急変に対応するのは困難。病床確保など医療体制の抜本強化で、自宅療養を認めない方針への再転換が急がれています。

新型コロナ・患者受入れ"病床足りない"

2021年1月31日号 1面掲載

滋賀県内の新型コロナ感染・病床などの状況表画像
滋賀県内の感染・病床などの状況(2021年1月25日時点。PDF)
滋賀県 「効率化」で確保450→280床に

 滋賀県内で新型コロナウイルスに感染した患者を受け入れる病床が足りなくなる事態が起きています(表参照)。
 病床の90%以上が埋まることもあり、入院を待って自宅で療養する人も増加。病床確保とそのために必要な医療機関への財政支援が急いで求められています。
 新型コロナに感染した患者は、入院できない場合、ホテルでの宿泊療養か、自宅療養となります。県の発表によると25日時点の入院患者は189人。空き病床は111床(病床使用率63%)。9日には使用率が最も高くなり(92%)、その前後には、政府の指標で最悪の「ステージ4」になるなど、病床が足りない状況が続きました。
 もともと県は昨年6月、常に140床を確保し、感染状況に合わせて最大450床を用意する計画を立てていました。しかし「病床の効率的な運用」(国対策本部)を目的に10月、菅政権が入院勧告・措置の対象を重症化リスクがある人などに限定するよう政令を改正。このことを「大きなきっかけ」にして、県は同月、「病床機能を短期間に転換することは対応が難しく、病院の負担になっている」ことを痛感しながら、計画を変更し確保病床を最大280床に減床。19日、病床が足りないことから最大347床に増やすと発表しましたが、陽性者数には足りません。

自民党、企業・団体献金など増加

2021年1月24日号 2面掲載

2019年滋賀県内の政党別純収入・支出総額表画像
2019年滋賀県内の政党別純収入・支出総額表(PDF)
2019年 滋賀県内政治団体の収支報告

 県選挙管理委員会が先ごろ、政治資金規正法に基づく2019年の「政治団体の収支報告書」を公表しました(表参照)。
 自民党は、「政治とカネ」疑惑の原資となっている企業・団体献金と、税金を山分けする政党助成金を増やしており、2つの収入だけで1億9,461万円にのぼりました。
 自民党への企業・団体献金は土木建築会社からが多く、最多は上野賢一郎衆院議員(2区)が代表の支部で1,566万円。次いで大岡敏孝衆院議員(1区)が代表の支部の1,492万円。支出では、組織活動費を名目に、料亭での食料費や懇親会、忘年会、旅行にも使っていました。
 公明党は、形を変えた企業献金でもあるパーティー収入が843万円にのぼり、日本維新の会は、収入の94%を政党助成金でまかなう「税金頼み」。
 一方、日本共産党は政党助成金も企業・団体献金も受け取らず、党費と個人献金、「しんぶん赤旗」発行などの事業収入のみで財政を支え、政党助成金の廃止と企業団体献金の禁止を主張しています。

核兵器禁止条約・92%が"政府は参加を"

2021年1月17日号 1面掲載

核兵器禁止条約について街頭調査結果グラフ
核兵器禁止条約について街頭調査結果
人類史上初めて、1月22日発効へ
「滋賀民報」が調査

 今月22日、核兵器禁止条約が発効します。
 同条約は、世界の多くの国々が署名・批准していますが、唯一の戦争被爆国である日本政府は署名・批准していません。
 この核兵器禁止条約について、「滋賀民報」が7、8両日、県内各地の街頭で県民104人に聞いたところ、条約発効を「歓迎する」と答えた人が96%、「日本政府は参加(署名・批准)すべき」が92%にのぼりました(グラフ参照)。「条約に署名する政府に転換を」の声が強まるのは必至です。
 核兵器禁止条約は、最も残虐な大量殺戮兵器である核兵器を、人類史上初めて国際法によって禁止するものです(12月11日時点、同条約の署名86ヵ国、批准51ヵ国)。
 「滋賀民報」の緊急世論調査は、大津、草津両市の駅頭などで、記者が104人に対面で、「核兵器禁止条約の発効をどう思いますか」、「日本政府はどうすべきと思いますか」と質問し聞き取ったもの。
 条約発効を「歓迎する」と答えた人は100人。「歓迎しない」はわずか4人。日本政府が「参加(署名・批准)すべき」が96人、「参加すべきでない」は6人。
 回答者からは「被爆国なのだから条約に参加すべき」(大津市・80)など政府に署名・批准を迫る声が多く、中高生からも「憲法9条で戦争を放棄した日本こそ、核廃絶の先頭に立つべき」(草津市・18)などの声が出ていました。

2021年の民報・新連載が続々登場

    ■4面に大型歴史企画など
  • 滋賀大学名誉教授・小笠原好彦さんが「近江の古墳の性格と築造氏族」を連載
  • 神戸大学大学院名誉教授・尼川タイサクさんの愛情あふれるエッセイ「ニホンミツバチと暮らす」が新登場
  • コロナ禍でも祭り気分に。画家・福山聖子さんが久々連載。絵と散文「ふるさとのまつり」
  • 大好評の「淡海の妖怪」は3月まで。「読者の文芸」、「天井桟敷」、「ワクワクシネマ」も続きます。
    ■3面の家庭欄にも新連載
  • 難病と闘いながら書道を続ける青年・連山昂太さんの作品を紹介する「昂太の書」が登場
  • 龍谷大学教授の島純さんが、いま注目度アップの「発酵食」をやさしく、楽しく紹介
  • ロングラン記録を更新中の「マンガ日記―薫君と歩む日々」は、まだまだ続投
  • 「みんぽうクイズ」には、人気の数字パズル、まちがいさがしに加え、クロスワードパズル、しりとりクイズ、詰将棋などが不定期登場
■報道も充実

 2021年は総選挙の年。
 国民をいじめ抜き、「新型コロナ」に無為無策の菅政治。政権交代で新しい政治をめざす県内の動き、たたかい、県民の声などをつぶさに伝えます。

若者100人に突撃質問! "政治を変えたいですか?"

2020年12月27日・2021年1月3日合併号 1面掲載

「政治を変えたいですか?」若者アンケート結果グラフ
大津、石山、草津、近江八幡各駅頭で12月、記者が直接聞き取り。15~37歳の100人が回答
変えたいと思う 81%
思わない 19%

 "政治を変えたいですか?"――。
 「滋賀民報」が、県内の若者にこんな質問をぶつけてみました。その結果、「変えたい」と答えたのは、81人(グラフ)。
 感染症対策、政府与党の疑惑追及、消費税減税…次つぎと要望が寄せられ、多くの若者が、今の政治のあり方に疑問を感じていることがわかりました。

寄せられた若者の声

  • 首相の疑惑がなにも説明されず納得できません(大津市・15歳・男子高校生)
  • コロナで家計が大変。せめて学費を減らして(草津市・17歳・男子高校生)
  • バイト先でパワハラ。バイトの立場も守って(草津市・17歳・女子高校生)
  • 同性婚、LGBTs、夫婦別姓を認めてほしい(湖南市・18歳・男子高校生)
  • 母が看護師で大変です。医療にもっとお金使って(草津市・19歳・女子大学生)
  • コロナ対策が遅すぎる。検査をもっと増やして(栗東市・20歳・女子大学生)
  • 消費税は5%に戻してほしい。恩恵ありません(大津市・21歳・飲食業男性)
  • 返さなくていい奨学金をもっと充実してほしい(大津市・23歳・会社員女性)
  • 「GoTo」はコロナを悪化させたと思う(栗東市・29歳・営業職女性)

コロナ感染拡大阻止へ、公費負担で検査拡大を

2020年12月20日号 1面掲載

滋賀県の予算で見ると…

PCR検査予算わずか12億円なのに…

  • 「今こそ滋賀を旅しよう」キャンペーン …7億680万円
  • 国スポ(国体)施設 …60億7,141万円
  • Go To イート …17億5,000万円
※今年度県予算累計。GoToイートは農水省委託の滋賀県分の事業費
PCR検査事業費は、県予算総額の0.17%

 滋賀県のPCR検査に対する消極的な姿勢は、県予算額に端的に示されています。4月以降に計上した検査の予算額(11月補正予算案含む)は12億8,161万円で、今年度の県予算総額(7,242億円)のわずか0.17%、コロナ対策予算(1,448億円)の0.9%です。
 その一方、クーポン券を配布して宿泊を促進する「今こそ滋賀を旅しよう」キャンペーンに7億680万円、国民スポーツ大会施設整備費には60億7141万円も投入。政府は約2兆円かけて「GoToキャンペーン」を推進しており、「GoToイート」は滋賀県分だけで17億5,000万円にのぼります。
 大津市内の老舗旅館の女将は「お客さんの命、健康が心配です。『GoTo』や『滋賀旅』は一旦中止して、終息してからに。感染対策こそ強めてほしい」と話しています。

大飯原発―設置許可、取消し

2020年12月13日号 1面掲載

大阪地裁が画期的判決
「看過し難い過誤、欠落がある」

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)について、住民が原子炉設置許可の取り消しを求めた裁判で4日、大阪地裁が原子力規制委員会の判断に誤りがあるとして、許可を取り消す判決を出し、住民が勝訴しました。
 裁判は、滋賀県5人を含む11府県の住民127人が大飯3、4号機について、「基準地震動」(原発で想定される地震の最大の揺れ)が過小評価されているとして、原子力規制委員会の設置変更許可処分の取り消しを求めていました。
 判決で森鍵一裁判長は、原発の新規制基準が「想定を超える規模の地震が発生しうることを考慮しなければならないとしていた」ことや、地震の規模が平均値より大きくなる「ばらつき」も考慮すべきことを指摘。規制委員会が「ばらつき」による想定の上乗せを検討せず、「調査・審議及び判断の過程に看過しがたい過誤、欠落がある」、「(許可)処分は違法」と断じました。
 東京電力福島原発事故後、原発の設置許可を否定した司法判断は初めて。規制委員会は同様の方法で他の原発も評価しており、判決が大きな影響を及ぼすのは必至です。

市民と野党で "必ず政権交代を"

2020年12月6日号 1面掲載

「11・28市民と野党のつどい」写真
「政権交代を」と決起する市民と野党の代表ら(28日、近江八幡市)
菅政権打倒へ「つどい」

 「菅政権は学問に手を突っ込むな! 学術会議会員を直ちに任命せよ! 11・28市民と野党のつどい」が28日、近江八幡市内で開かれ、参加した約250人が、菅政権の強権政治を許さず政権交代へ総力をあげようと決起しました。主催は、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民の会しが」、「安倍9条改憲NO!市民アクション滋賀」など。
 つどいでは、「市民の会しが」の斎藤敏康代表が主催者あいさつ。「市民連合」呼びかけ人で法政大学教授の山口二郎氏が「菅ファッショとの闘いから政権交代に」と題して講演しました。山口氏は学術会議の任命拒否問題などに触れて「安倍・菅政権を見れば民主主義の崩壊は決して絵空事ではない。本質は専制政治」と指摘。「政権交代の大きなうねりをこの滋賀から起こして」と訴えました。
 立命館大学の倉田玲教授がアピール後、立憲民主党、日本共産党、社民党、新社会党の各代表があいさつ。また、日本共産党の佐藤耕平衆院3区予定候補が「市民と野党が力を合わせれば政治は変えられる」と決意を表明しました。1区から4区の「市民の会」が活動を報告。嘉田由紀子参院議員、国民民主党県連代表の斎藤アレックス氏らがメッセージを寄せました。

養護学校に「設置基準必要」―文科相初めて答弁

2020年11月29日号 1面掲載

日本共産党・山下参院議員、草津養護の実態示し追及
保護者ら"涙が出るほど嬉しい"

 過大・過密の解消が急がれる特別支援学校の問題で17日、日本共産党副委員長の山下芳生参院議員が参院文教科学委員会で、10日視察した草津養護学校の実情(15日付既報)を示して、「大規模化による子どもたちへの弊害を放置してはならない」と追及。これに萩生田光一文部科学相が「設置基準が必要」と文科相として初めて明言するとともに、「適正規模が望ましい」と答弁。国会中継を見た保護者や教員らが「養護学校分離・新設への大きな力になる」と喜んでいます。
 山下氏は、この日の質問時間すべてを使って、過大・過密化する特別支援学校の実態を示し、改善を求めました。問題の背景として、特別支援学校にだけ設置基準がないことを指摘。教育環境の改善を目的とした設置基準の策定・運用を求めた上で、草津養護学校の大規模化による弊害を詳しく紹介しました。
 同校は、児童生徒数が開校時の3倍以上になり、①給食施設が能力を超え、教職員の半数以上に給食を提供できず、食育に支障が生じている、②教師が子どもの顔と名前を一致できず、関係性が築けない、③障害の特性から大人数が苦手な子が、スクールバスに乗れなかったり、学校に行けなかったりしているとして、「子どもの成長と発達に深刻な影響を与えている」と指摘。期限を設けた特別支援学校の計画的整備と、都道府県の取り組みを後押しするための思い切った予算措置を求めました。

コロナ第3波・発熱者の「難民化」"心配"

2020年11月22日号 1面掲載

滋賀県内の11月の新型コロナ入院者数などの推移グラフ画像
(クリックで画像拡大)
「診療所などで検査」と言うが…
行政検査の拡充こそ必要

 新型コロナウイルスの感染が急拡大し、全国的に「第3波」の様相です。県内でも5日、一日あたりの新たな陽性者が過去3番目に多い21人に。
 県は1日から感染を判定するためのPCR検査を基本的に地域の診療所などで行うよう変更していますが、医師などからは「現場まかせには無理がある」、「むしろ検査が受けられない事態に」と懸念する声が上がっています。  感染の心配がある人の検査は、これまでは県と大津市がそれぞれ設置した「帰国者・接触者相談センター」が判断し、検査医療機関を紹介。しかし今月1日、「受診・相談センター」に改称し、「患者の近くの診療所を案内する」業務に大幅縮小しました。  県は、発熱などの症状がある場合は「かかりつけ医や近くの診療所・クリニックに電話相談し、診察・検査を」と県民に啓発。新型コロナの疑いがある人を診察できる診療所は420ヵ所、検査・検体採取を行う(可能性がある)診療所は256ヵ所(いずれも6日時点)、などとして、診療所などで1日最大1,730件の検査が可能と説明します。
 ところが、この検査については「実際に検査できるかどうか承知していない」(県健康医療福祉部)のが実態。これまでの検査実数も公表しておらず、医療関係者からは「診療所での検査は今の支援体制では非常に難しい」との声が出ています。
 さらに診療所が閉まる休日・夜間の検査体制にも不安が。県は休日急病診療所や救急病院などで対応すると話す一方で、「基本的に検査はできない」と言い、重い症状で緊急入院する場合を除き、検査を受けるのは難しい状態です。

学術会議任命拒否・大学生7割"異議あり"

2020年11月15日号 1面掲載

大学生50人回答/学術会議任命拒否をどう思いますか円グラフ
滋賀民報調査
50人に聞いたら…"菅政権の独裁や"
"学問の自由を守れ"

 日本学術会議が推せんした会員候補105人のうち6人の任命を菅義偉首相が拒否した問題で、「滋賀民報」が5日、県内の大学生50人に聞いたところ、74%が「任命拒否はおかしいと思う」と回答(円グラフ参照)。問題となってから1ヵ月が経ちましたが、多くの学生が理由を示さない任命拒否に疑問と批判を強めていることがわかりました。
 「滋賀民報」の調査は、滋賀大学(大津キャンパス)、滋賀医科大学、立命館大学(びわこ・くさつキャンパス)の学生50人を対象に、記者が直接聞き取り。「菅首相による任命拒否をどう思いますか」と質問し、意見を聞きました。「おかしいと思わない」は26%にとどまりました。
 自由記述の意見欄には、「理由を言わないのはおかしい」(滋賀大学・19・女性)など、任命拒否の理由を説明しない菅首相への批判が集中しました。
 立命館大の男子学生(18)からは「考え方が違うからと任命を拒否するのは、『学問の自由』を保障していないのではないか」との声が出され、同大学の別の男子学生(19)は「政権に異を唱えた学者が拒否されたとなれば、それは菅政権の独裁」と指摘。滋賀大学の女子学生(19)は「考え方の違いで拒否するやり方は、戦前と同じ」と話すなど、学術研究の独立性と学問の自由を脅かす菅首相の姿勢に、厳しい批判が相次ぎました。

通所・訪問介護の事業所、相次ぐ廃止

2020年11月8日号 1面掲載

今年廃止された介護事業所
市町訪問介護通所介護
大津市48
長浜市2
近江八幡市1
草津市2
守山市1
野洲市
1
高島市21
東近江市23
米原市2
愛荘町
1
合計1614

10月1日現在。通所介護事業所には地域密着型含む

コロナの影響が人手不足に拍車

 コロナ禍のもと、介護が必要な高齢者が自宅で生活する上で欠かせない通所介護(デイサービス)や訪問介護(ホームヘルプ)を行う事業所の廃止が相次いでいることがわかりました。
 県・市町に問い合わせたところ、今年1月から10月までに廃止したのは、訪問介護が16事業所、通所介護(地域密着型含む)が14事業所(表参照)。このほか居宅介護支援(8以上)、訪問看護(6)、訪問入浴介護(2)、認知症対応型通所介護(1)などの事業所も廃止していました。
 市町別では、通所介護の廃止が最も多かったのが大津市で、昨年1事業所だったのが8事業所に急増。
 廃止した理由にあげているのは、「コロナの影響で職員を確保できない」(大津市)、「感染予防と収益減少を受けて」(同)、「近くの病院が発熱外来を設置した」(東近江市)などで、コロナ感染症の影響が深刻な人手不足に拍車をかけ、サービスの利用控えやコストの増加を招いているとみられます。

コロナ禍・中小企業"経営環境さらに悪化"

2020年11月1日号 2面掲載

滋賀県中小企業家同友会「コロナ禍アンケート」結果グラフ
滋賀県内中小企業の売上増減(県中小企業家同友会アンケートより作成)
7月も売上減が3割
滋賀県中小企業家同友会が「コロナ禍アンケート」

 滋賀県中小企業家同友会が先月、7月に行った県内中小企業214社への「コロナ禍アンケート」の結果を公表し、「経営環境はさらに悪化傾向」と指摘しました(グラフ参照)。
 アンケートは5、6月に実施した1回目に続き2回目。同会政策委員長・谷田良樹さん(行政書士谷田良樹事務所所長)が報道機関への活動報告として発表しました。
 売上の増減の問いに、前回のアンケートでは、53.8%が前期に比べて減少と回答。今回は、4月と比べて30.4%が減少と答え、39.7%が変わらないと回答しました。谷田さんは、4月に売上が減少してさらに7月にも減った企業があるとして、「定額給付、持続化給付などの生活維持、経営維持支援は単発にとどまっており、企業経営も、社員の生活も日に日に厳しさを増している」と報告しました。
 また、7月の収支状況では36%が赤字と回答。雇用調整助成金などの補助金の額に「満足」と答えた企業は10.8%にとどまりました。
 同会は8月、県などに対し「中小企業家の要望と提案」として、実態調査や中小企業活性化のための施策、消費税を当面1~2年はゼロ税率にするよう政府に要請することなどを求めました。

大津市上空をまたオスプレイが飛行

2020年10月25日号 1面掲載

"ルート言えない"―米軍が回答拒否

 米軍機オスプレイが15日16時10分頃、大津市の市街地上空に突如現れました。轟音に気づいた本紙記者が社屋(大津市中央)北側で目撃し、撮影。西の空へと飛行し、数秒で雲の中に隠れました。大津市内でのオスプレイ目撃は、本紙が確認しただけでも昨年2月、12月、今年2月に続くものです。
 この日の飛行について、滋賀県防災危機管理局は「全く聞いていない」、防衛省近畿中部防衛局は「オスプレイ情報は入っていない」と言います。しかし、ツイッターには、東京や浜松、名古屋、岩国などで目撃情報が相次ぎ、岩国市基地政策課は「17時頃、オスプレイ2機が岩国基地に着陸したのを見た。その後、離発着をしていた」と明言。これらの目撃時間をつなぎ合わせると、大津市上空を飛んだのは米軍横田基地(東京都)配備のCV22オスプレイで、米軍岩国基地まで飛行したことは、ほぼ間違いないと思われます。
 これまで県内で目撃されたオスプレイは、饗庭野演習場での日米共同訓練か、タイでの多国間訓練「コブラゴールド」参加によるものでしたが、今回は「(オスプレイが参加する)日米共同訓練(26日~来月5日)とは関係ない」(防衛省統合幕僚監部)と言います。
 米軍横田基地は本紙の問合せに、「(飛行ルートは)言えない」と回答を拒否。危険な米軍機オスプレイが、日本の上空を我が物顔で飛び回っている実態が、あらためて浮き彫りになりました。

国民健康保険料(税) ズシリ―"払えない!!"

2020年10月18日号 1面掲載

国民健康保険の滞納、資格証・短期証の交付世帯数(滋賀県内)表画像
国民健康保険の滞納、資格証・短期証の交付世帯数表(滋賀県内。PDF)
滞納が1万8,038世帯
3割が国保証取り上げ

 コロナ禍のもと、市町が運営し、自営業者や多くの非正規労働者、無職の人などが加入する国民健康保険制度(国保)で、国保料(税)を滞納していた世帯が全加入世帯の10.48%にあたる1万8,038世帯にのぼっていたことが、県医療保険課の調査(6月1日現在)でわかりました(表参照)。また、滞納を理由に窓口負担が10割となる「資格証明書」の交付が340世帯、期限が短い「短期保険証」の交付が5,655世帯。合わせると正規の被保険者証(国保証)を取り上げられている世帯が5,995世帯にのぼり、滞納世帯の33.2%を占めました。
 最大の原因は、格差と貧困の広がりで国保料(税)が高すぎて払えないことにあります。
 こうした中、日本共産党が、公費1兆円を新たに投入して国保料を大幅に引き下げ、中小企業の労働者が加入する協会けんぽ並みにと提案。同時に、国保証取り上げの制裁措置を定めた法律を改正し、取り上げをなくすよう求めています。

"被害者は国民全体"―学術会議問題、松宮教授に聞く

2020年10月11日号 1面掲載

菅首相が学術会議の任命を拒否
立命館大学教授(長浜市出身)・松宮孝明さんの話

 任命から外されたと聞いた時、「大変な所に手をだしてきたな、この政権は」と思いました。
 学術会議は内閣総理大臣の下にはあるが、仕事は独立して行うと日本学術会議法で定められています。今回の問題の当事者は、推薦名簿を拒否された日本学術会議で、被害者は、学術によって恩恵を受ける人々全体です。
 学術会議法に書かれている選び方、首相に任命拒否権が事実上ないことを全然分かっていないと思います。なぜ学術会議が独立して仕事をしないといけないのかと言うと、日本の学問・研究の自由を守るためです。政権による介入は、法律違反であると同時に憲法違反の疑いもあります。
 官房長官は、そうじゃないと言い張るんですが、理由を説明しないし、できない。軍事研究をやらないと言っている学術会議や大学を、言うがままに支配したいということの表れだと思います。  首相のルールに対する態度が問題です。国のトップがルールを守らない、守れないということを国民に露呈してしまったことが最大の問題で、政権が「ルール無視をやっていくぞ」と宣言したようなものです。だから学者・研究者だけの話ではなく、国民全体に関わる重大な問題です。多くのみなさんに、声をあげていただきたいと思います。

高校生らの名簿4,261人分、自衛隊に

2020年10月4日号 1面掲載

名簿を提供した滋賀県内自治体

対象年齢人数名簿提供日
彦根市18、22歳1,6832月6日
高島市8573月26日
東近江市1,7217月1日
合計
4,261
彦根、高島、東近江の3市
個人情報提供

 自衛官募集業務に協力するために、彦根、高島、東近江の3市が若者の個人情報を記した名簿(宛名ラベル含む)計4,261人分を自衛隊に提供していたことが、本紙の調べでわかりました。対象となった高校3年生らからは「勝手に個人情報を自衛隊に知らせるなんて」と、怒りや不満が噴出しています。
 自衛官募集対象者の名簿は、防衛省が「自衛官適齢者の名簿提供」として自治体に求めており、県内では平和団体などが「プライバシーの侵害だ」などと抗議。昨年まではすべての市町が応じていませんでした。
 今回名簿を提供した3市は、いずれも自衛隊滋賀地方協力本部から依頼を受けたと言い、対象者は今年度中に18歳になる男女と22歳になる女性(高島市は男女とも)。提供した個人情報は、住所、氏名、生年月日、性別。
 3市の担当者は、「自衛隊から強い要望があり、他市も提供したと言われた」などと話していますが、3市を除く他の市町は「住民基本台帳法でできるのは閲覧だけ」、「プライバシー侵害の恐れがある」として名簿を提供しませんでした。
 東近江市在住の男子生徒(八日市高3年)は「自衛隊に興味がないのに何で募集案内が送られてくるのか疑問に思っていた」と話し、彦根市在住の女子生徒3人(彦根東高3年)は、「(名簿提供は)イヤ」、「やめて」と怒っていました。

インフル予防接種、県内全市町が助成拡充

2020年9月27日号 1面掲載

滋賀県内市町のインフルエンザ予防接種費用助成表画像
滋賀県内市町のインフルエンザ予防接種費用助成(PDF)
緊急調査
インフルエンザ予防接種
"コロナとWのとき助かる"

 「インフルエンザの予防接種が無料になった!!」――。
 秋から冬にかけて新型コロナウイルスとインフルエンザが同時に流行するのを防ごうと、県がインフルエンザ予防接種費用の助成制度を新設。これを受け、各市町が無料化や助成を拡大しており、市民から喜ばれています。
 インフルエンザの予防接種は、1回3,000~4,000円(13歳未満は2回接種)。市町は高齢者らを対象に助成制度を設けていますが、滋賀県が9月議会で高齢者、子ども、妊婦の接種費用を1回1,000円助成する方向を示したことを受け、助成拡充などの検討をすすめています。
 県内では、長浜、湖南両市が助成対象を全市民に拡大。他の17市町は65歳以上の高齢者、6ヵ月児~中学3年生(2市は高校生も)、妊婦を対象に助成。このうち12市町が65歳以上を無料化、7市町が妊婦を無料化する方向(意向を含む)であることが、本紙の調べでわかりました(9月18日現在。表参照)。



滋賀民報社・貸しギャラリー

 社屋1階、天窓のある町家のギャラリー「ギャラリーQ」。展示やミニライブ、様々に活用されています。ぜひご利用ください。 パンフレット(PDF)

編集部短信星アニメ画像

 早くも編集部では、来年から始まる文化欄の企画を考え中です。机の上やインターネットで考えていてもなかなかいい案は浮かばないもの。お世話になっている人に会いに行ったり、図書館に通ってみたり。ある記者は休日に、企画のヒントを探しに朽木の山に。「すごいものを見せてもらいました!」と記者の弾む声。「それで、企画案は思いついた?」「あ…」

【来年の
 文化欄は…?】

今週のDATA

滋賀県内企業の倒産状況
2021年8月

倒産件数負債総額

3件5,600万円
前年同月比-50.00%-89.15%
2020年6件5億1,600万円
2019年7件3億1,000万円

倒産件数、負債総額とも減少。県内の8月の企業倒産(負債額1,000万円以上)は前月より3件、負債総額は3,400万円減少。同支店は今後の見通しとして、「(緊急事態宣言で時短営業を余儀なくされる)産業が含まれるサービス業他の業界の業績不振が一段と深刻化し、同産業を中心に倒産件数が増加していくことも懸念される」としています。
東京商工リサーチ滋賀支店

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