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今週のイチオシ記事!

子どもの医療費・中卒まで完全無料12市町に

2022年5月22日号 1面掲載

滋賀県内の子ども医療費助成制度表画像
滋賀県内の子どもの医療費助成制度(2022年4月1日時点。PDF)
「滋賀民報」調査
"高卒まで拡大を"

 「安心して子育てできる市・町に」――。子どもの医療費を助成・無料化する制度が今年度、県内7市町で拡充されることがわかりました。
 中学卒業までの医療費完全無料は12市町に拡大。各市町では、市民と日本共産党が「高校卒業まで無料に」と粘り強く運動を続けています。
 子どもの医療費助成は、国に制度がなく、県制度は就学前までにとどまっているため、各市町が独自に拡充しています。今年度、甲良町が高卒まで、10月からは長浜、甲賀両市が中卒まで完全無料に。また同月、草津、守山、栗東、野洲各市は通院費助成を小卒まで(自己負担あり)に拡充する予定です。一方、彦根市の通院費助成は小3までにとどまり、大津、東近江両市は通院・入院ともに自己負担があります。
 中卒まで完全無料となる長浜市で中2、小6、5歳の子どもを育てる母親(41)は「署名などで求め続けてきたので、やっと実現したという気持ち。これまで通院をためらうこともありましたが、これからは安心して病院に通わせることができます」と歓迎。一方、彦根市では、中1、小4の姉妹の母親(41)が「他と比べても遅れていることを実感します。彦根では小3の終わり頃に"駆け込み受診"をするんです。小4からは受診控えになってしまいそう」と話し、一刻も早い拡充を求めていました。

"憲法9条守り、生かそう"―「滋賀首長九条の会」発足

2022年5月15日号 1面掲載

「滋賀首長九条の会」発足式写真
「滋賀首長九条の会」の発足式でアピールする(左から)藤澤、山岡、宇野、村西、中嶋、平尾、武村、橋本、松山、山中、山﨑各氏(3日、大津市)
元知事ら19氏参加

 「"憲法9条を守れ!"の一点で結集し、9条を守り、生かす壮大な運動を展開しよう」――。
 元知事の武村正義氏や嘉田由紀子氏らが呼びかけて「滋賀首長九条の会」が3日、発足。大津市内で開かれた「憲法のつどい」で発足式を行い、参加者の大きな拍手に包まれました。
 「滋賀首長九条の会」には、県内の首長とその経験者19人が思想・信条などの違いを超えて参加。憲法を守り、生かす活動に取り組みます。「会」によれば、都道府県単位としては7番目の発足で、規模は最大。
 発足式では、武村氏があいさつした後、力を合わせて運動を進めようと「滋賀県民へのアピール」を採択。
 「アピール」は、従来の政府見解をくつがえす「集団的自衛権の行使」の容認にとどまらず、政府関係者と一部の政治家がウクライナ侵略に乗じて「敵基地攻撃能力保有」の検討、核兵器の共有、非核三原則の見直しに言及していると指摘。「国際紛争の解決の手段として、『軍事対軍事』『同盟対同盟』ではなく、外交的・経済的手段を通じた平和的解決を」と訴えています。
 発足式には、武村氏のほか10氏が参加。嘉田氏がメッセージを寄せました。

「滋賀首長九条の会」メンバー

◎武村正義(元知事)、◎嘉田由紀子(元知事・参院議員)、◎平尾道雄(米原市長)、◎中嶋武嗣(元甲賀市長)、西澤久夫(元東近江市長)、宮腰健(元長浜市長)、山田亘宏(元守山市長)、宇賀武(元能登川町長)、宇野一雄(元愛荘町長)、竹山秀雄(元竜王町長)、前田清子(元五個荘町長)、松山正己(元土山町長)、◎村西俊雄(元愛荘・米原町長)◎橋本健(元びわ町長)、藤澤直広(元日野町長)、二矢秀雄(元余呉町長)、山岡寿麿(元志賀町長)、山﨑義勝(元甲良町長)、山中壽勇(元蒲生町長)

(3日現在=敬称略、◎共同代表)

米原市・子どもの国民健康保険税"ゼロ"に

2022年5月1日・8日合併号 1面掲載

「均等割」負担分(1人約3万円)を支給
日本共産党などの要望実る。"うれしい"、市民から喜び

 「子育て支援、助かります」――。
 コロナ禍で値上げラッシュが続く中、米原市が今年度、18歳以下の子どもの国民健康保険税を実質ゼロにする応援金支給を決め、住民から喜びの声が上がっています。
 非正規労働者や自営業者、無職の人らが加入する国民健康保険の保険税(料)には、世帯の加入者一人ひとりに同額の負担がかかる「均等割」があります。子どもが多い世帯ほど負担が重くなるため、廃止を求める声が強まっています。
 米原市の応援金は、18歳以下を対象に「均等割」の自己負担分=一人当たり3万2,300円(未就学児は1万6,150円)の全額を支給するもの。目的は「子育て世帯への更なる支援」。市は約560人(約300世帯)を見込んでおり、予算額は約1,100万円です。
 国は今年度から未就学児に限って、「均等割」の5割減額を始めましたが、米原市の応援金支給は、国の新制度を大きく拡充するものです。
 「均等割」の軽減を繰り返し求めてきた日本共産党の山脇正孝市議は、「住民の切実な願いが実現しました。国が公費投入を増やし、『均等割』を全面廃止すべきです」と話しています。

県「保健医療計画見直し案」、急性期病床さらに1,887床減

2022年4月24日号 1面掲載

滋賀県内の急性期病床の推移グラフ
滋賀県内の急性期病床の推移(クリックで画像拡大)
コロナ禍でも病床削減

 新型コロナウイルス感染拡大の「第7波」が心配される中、県が「滋賀県保健医療計画中間見直し(原案)」=15日発表で、コロナ患者治療の中心となっている急性期病床(高度急性期病床を含む)を、1,887床(2020年比)も削減しようとしていることがわかりました(グラフ参照)。「病床削減を中止し、命を守れ」の声が強まりそうです。
 「県保健医療計画」(第7次)は、県内の医療提供の体制確保に向けた計画(2018~23年)です。「中間見直し」は、コロナ禍では初めて。県は「コロナ感染症の影響を踏まえ」たとしています。
 ところが、急性期病床については、16年に策定した「地域医療構想」(25年の病床必要量を推計)に基づき、大量削減する現在の計画を推進しています。県担当者は「(今回の見直しは)国の方針を見据えた」と話しており、20万床削減を推進する岸田自公政権の言いなりです。
 県内の急性期病床数は、20年7月までの5年間で776床減。コロナ禍でも削減され続けてきました。
 県内では、多くのコロナ患者が入院できず、自宅療養者が4185人(18日現在)にのぼる深刻な事態になっており、要因の1つが病床削減であることは明らかです。
 県は7月前後に「中間見直し」を確定する予定で、パブリックコメント(意見募集、期間=5月15日まで)を募集しています。

ウクライナからメッセージ―"戦争は大きな悲しみ"

2022年4月17日号 1面掲載

キーウに迎賓館を建築し交流している土井さん(高島市)へ
ウクライナのヴォリス氏と話す土井氏写真
ヴォリスさんとウェブ電話で話す土井さん(7日)
"キーウの友人が心配"
"日本は9条で平和外交を"、土井治さんが訴え

 「キーウ(キエフ)の友人たちが心配。1日も早く戦争をやめて」――。
 ロシアが侵略するウクライナの首都キーウ近郊の都市ブチャなどで多数の民間人が殺害される中、キーウに日本の伝統工法による建物を建築して交流を続ける高島市の土井治さん(71・工務店経営)が、現地の惨状に心を痛め、一刻も早い平和を訴えています。
◆緊迫する現地  ロシア軍が侵攻を始めて以降も、土井さんはキーウの友人らとウェブ電話で連絡を取り合っています。
 7日、友人の1人で現地で日本語を教えてきたヴォリスさん(79)と電話が通じました。記者も同席して状況を尋ねると、日本語で「私が住んでいる所は安全です。息子3人や娘も大丈夫」と。しかし「爆発音を3~4回聞きました」、「友人の家はお湯が出ず、電話も通じない」、「息子(17)は会社が閉まり、仕事を失った」、「小さな店が閉まり、百貨店では商品の種類も数も少ない」と緊迫した現地の様子を伝え、「憎しみが生まれるのはイヤだ。平和な生活を」と話しました。土井さんが「ぜひ日本に避難して」と声をかけると、「私は身体が弱いので難しいですが、息子は行きたがっています。ありがとう」と答えました。
◆連絡が途絶えた  土井さんがいま一番心配しているのが同じくキーウで暮らす友人・サーシャ・クリスさん(51)の安否です。
 土井さんは7日以降もウェブ電話をかけ続けていますが、オフライン状態。「互いに友好を築いてきたのに、とてもつらくて、心配です」と不安を募らせます。「ロシア軍が撤退するよう"侵略やめよ"の世論をもっともっと広げないと。日本は憲法9条を生かした平和外交を貫き、ウクライナを支援して真の友好を」と力を込めます。

新学期に先生が不足、養護学校 "異常な事態"

2022年4月10日号 3面掲載

滋賀県内養護学校の欠員状況
  • ●草津養護
    	
    7人/46人
  • ●三雲養護
    	
    1人
  • ●野洲養護
    	
    1人/45人
  • ●八日市養護
    	
    4人/28人

※4月1日時点、県教育委員会まとめ。/ 後の人数は各校が年度初めに探さなければならない講師数で、滋障協調べ

講師13人不足
現場から悲鳴、"正規教員増やして"

 「心配していたことが現実に…」。複数の県立養護学校で新年度、教員(臨時講師)が足りないという異常な事態が起きています。児童・生徒数の増加に見合う教員数の確保を、県教育委員会がしてこなかったのが理由です。教職員組合は県庁前でビラを配るなどして、「子どもたちを安心して迎え入れる体制が用意できない。一刻も早く県の責任で正規の先生を増やして」と深刻さを訴え。県の対応が問われています。
 滋賀県障害児学校教職員組合(滋障協)のまとめによると、今年度、県内の養護学校に通う児童・生徒は、113人増えて2,343人の見込み。これに対し、正規の教員はたった1人しか増えません。教員の絶対数不足をカバーするために、各校が新年度までに集めなければならない臨時講師は定数で128人にのぼり、産休・育休などの代替えで必要となる講師を含めると200人以上に。
 大規模校は年度初めに、50人近くの臨時講師を確保しなければならず、各校が懸命に探してきましたが、滋賀県教育委員会は取材に対し、1日時点でまだ全県で13人不足していることを明らかにしました(表参照)。

"うれしい♪"―甲良町、高校卒業まで医療費無料

2022年4月3日号 1面掲載

豊郷町に次ぐ県内2番目
予算修正し、4月から

 「うれしい!」「安心です」――。甲良町が4月から、子どもの医療費無料化を高校卒業まで拡充。これまでは中学校卒業までだったため、高校生や保護者らから喜びの声が上がっています。県内では豊郷町に次いで2番目。新型コロナ感染症の拡大や、それに伴う格差と貧困の広がりが深刻になる中、県内全市町で高卒までの医療費無料化が待たれています。 ◇◇◇  甲良町議会では23日、新年度当初予算に対し議長を除く全議員が、町内の高校生190人の医療費を無料化する予算400万円などを盛り込んだ修正案を提出。全会一致で可決しました。
 翌24日、同町内で高校生に話を聞くと、歯科や眼科、コロナが疑われる発熱外来受診などの負担が軽減されるとして歓迎の声が続々。高3生(17)は「親に負担をかけることなく通院できるのは本当にうれしいです」と話していました。

値上げの春、コロナ禍に追い打ち

2022年3月27日号 1面掲載

値上げ商品写真
定番商品が続々…

 2年以上続くコロナ禍で、失業や減収に苦しむ人が増える中、追い打ちをかけるように食品や公共サービスなどの値上げが相次いでいます。4月以降も、大手食料品メーカーなどが軒並み値上げを予定。原油や小麦の価格高騰の影響とされ、今後もロシアのウクライナ侵略による影響で、燃料や穀物の値上げが続くことが予想されます。
 大津市内のスーパーの買い物客からは、「電気やガスの値上げが気になる。必要だから削るわけにもいきません」(28・女性)、「年金暮らしで買い物は最低限に。値上げはこたえます。政府は高齢者のことも考えて」(84・男性)などの声が聞かれました。消費減税など市民の生活を守る緊急対策が求められています。

"参院選勝利へ!!"―日本共産党が演説会

2022年3月20日号 1面掲載

日本共産党演説会写真
声援に応える日本共産党の(左から)小池、石堂両氏(12日、近江八幡市)
"憲法、暮らし守る政治を"
小池書記局長、大門比例予定候補が訴え

 「ロシアは侵略やめよ、憲法、暮らし守る政治を」。公示まで4ヵ月を切った参院選で必ず勝利しようと、日本共産党滋賀県委員会が12日、同党の小池晃書記局長(参院議員)を迎えた演説会を近江八幡市内で開催。オンラインでも配信されました。
 小池氏は、「比例代表は『日本共産党』を広げに広げ、大門実紀史参院議員をはじめ予定候補5人を、滋賀選挙区は石堂淳士予定候補を必ず国会へ。市民と野党の『本気の共闘』を発展させ、翼賛体制づくりを食い止め、国民の願いをまっすぐ届ける共産党の躍進を」と力を込めました。
 続いてロシアのウクライナ侵略を糾弾。国連でロシア軍の「即時、完全、無条件撤退」を求める決議が141ヵ国の圧倒的多数で採択されたことを紹介し、「世界がプーチン政権を包囲している」「戦争反対、ウクライナの人々を殺すな・殺させるなの一点で力を合わせよう」と呼びかけました。
 また新型コロナのもとで岸田政権が公立・公的病院の統廃合を迫り、滋賀の病院数(人口比)は全国で下から2番目の少なさにもかかわらず、県内5病院が名指しされていると批判。「コロナの真っ最中に病院削減を迫る政治は言語道断。命と暮らしを守る政治の実現を」と訴えました。
 演説会では、大門参院議員がオンラインで「やさしく強い経済を」「新自由主義の転換を」と訴え。石堂予定候補が「市民と野党の共同候補として国会に押し上げて」と決意表明。社民党の小坂淑子県連代表、「市民の会しが」の齋藤敏康代表、立憲民主党の徳永久志衆院議員のメッセージが紹介されました。

"原発のない社会へ"、「びわこ集会」に500人

2022年3月13日号 1面掲載

「原発のない社会へびわこ集会」写真
集会で「老朽原発動かすな」とアピールする参加者(5日、大津市)
11年目の「3・11」
"老朽原発 動かすな"

 東日本大震災、福島第一原発事故から11年。「3・11」を目前にした5日、「原発のない社会へ2022びわこ集会」が大津市の膳所公園などで開かれました。集会では、「すべての原発再稼働を許さず、私たちと子々孫々の生活を守りぬきましょう」とするアピールを採択しました。
■原発攻撃に怒り  「びわこ集会」は、県内の住民団体などでつくる実行委員会が毎年開催。10回目となる今年は、ロシアがウクライナの原発を攻撃するなど緊迫した世界情勢の下で開かれました。県内各地から集会に参加した500人は、集会アピールとともに、ロシアの侵略行為と原発攻撃に怒りを込めて、「破滅的な危険性を持つ核兵器や原発をもてあそぶことに断固、反対する」特別決議を大きな拍手で採択しました。 ■原発の本質は核兵器  集会では、震災と原発事故による犠牲者を追悼して黙とうした後、呼びかけ人の一人・畑明郎さんがあいさつ。嘉田由紀子参院議員と平尾道雄米原市長が連帯あいさつをした後、福井原発訴訟(滋賀)の井戸謙一弁護団長が原発をめぐる情勢について基調報告。
 井戸さんは、ロシアの侵略に触れ、「原発というのが自国民に向けた核兵器であるという、原発の本質を目の当たりにしている。まず原発を止めることが緊急に要請される」と強調しました。
 また、福島県相馬市から栗東市に避難した原発賠償関西訴訟原告団の佐藤勝十志副代表が、「(福島原発事故は)国にも責任があるということを絶対に認めさせないといけない」と力を込め、訴訟への支援を訴えました。

"ロシアの侵略許さない"―県内で沸騰 反戦の声

2022年3月6日号 1面掲載

ロシアの軍事侵攻に抗議する「市民アクション滋賀」
スタンディングで訴える「市民アクション滋賀」の人たち(26日、大津市)
各地で抗議行動

 「ロシアはウクライナ侵略を直ちにやめよ」。24日、ロシア軍がウクライナへ侵略を開始し、首都キエフをはじめ各地を攻撃。市民にも犠牲が広がる中、全世界で反戦行動が広がっています。
 県内各地でも連日、市民団体や日本共産党などが抗議行動などに取り組んでいます。
 26日、大津市のOh!Me大津テラス前では、「改憲NO!市民アクション滋賀」が呼びかけた抗議行動に市民ら約20人が参加。「ロシアは撤退せよ」「いのちを奪うな」などと書かれた横断幕やボードを掲げてスタンディングし、リレースピーチしました。
 齋藤敏康共同代表が「独立国家の主権が軍事力で奪われ、領土が蹂躙され、市民に犠牲が出ている。絶対に許してはならない」とロシア軍の蛮行を糾弾し、「『戦争反対、憲法守れ』の声を上げ続けよう」と訴え。参加者が「ウクライナへの攻撃をいますぐやめて」(新婦人)、「戦争に巻き込まれるのは市民。憲法9条をもつ日本が先頭に立ってロシアに対し、ウクライナから撤退しろと訴えよう」(平和委員会)などと呼びかけました。手を振って行動を激励した会社員(35・大津市)は「軍事侵攻は絶対ダメ。やめさせて」と話していました。

"扶養照会止められる"―日本共産党が取り上げ反響

2022年2月27日号 1面掲載

"生活保護は権利"
「申出書」に滋賀県が前向き答弁
 社会保障の「最後の砦」とも言われる生活保護制度。ところが、申請者の親族に援助が可能かどうかを問い合わせる「扶養照会」が申請の大きなハードルになっています。
↓黄野瀬議員のツイート
 昨年11月県議会で、日本共産党の黄野瀬明子県議が、申請者が扶養照会を拒否する申出書の活用を県に提案。県から前向きな答弁を引き出しました。同氏がこれをSNS投稿すると「いいね」が殺到。「全国の自治体に広げて」と大きな反響を呼んでいます。
 扶養照会をめぐっては、厚生労働省が昨年3月に運用を緩和。申請者が拒否し、親族など一人ひとりについて援助が期待できないことを説明すれば、扶養照会を止められることになりました。しかし通知が徹底されず、窓口では扶養照会が原則と突っぱねられるなど、いまだに申請を阻む実態があります。
 黄野瀬議員は質問で、自身が申請に同行した際に、扶養照会を拒否する意思表示をしても職員が聞き入れなかった事例を示したうえで、生活困窮者の支援団体が作成した、扶養照会を拒否する「申出書」を紹介。申出書は厚労省の通知に基づくもので、親族について根掘り葉掘り聞かれることがないよう意思表示でき、行政側も記録として残すことができます。
 黄野瀬議員は、この申出書を各福祉事務所の窓口に置くなどして活用するよう県に提案。県健康医療福祉部長は、「(申出書を)活用することも1つの有効な手段」と述べ、「各福祉事務所へ情報提供」すると答弁しました。

生理用品のトイレ配備、県立高で83%に

2022年2月20日号 1面掲載

生徒 "安心できる"
昨年4月 0%→11月 83.7%に

 コロナ禍で「生理の貧困」が問題になる中、8割を超す県立高校で生理用品が女子トイレに設置されていることが県教育委員会の調べでわかりました。生徒から喜びの声が寄せられています。昨年4月時点ではトイレに設置している学校はありませんでした。
 設置は、県内各地で「学校の女子トイレへ配備を」と求める声があがり、新日本婦人の会や日本共産党県議団が県に強く求めて実現したもの。
 県教委は昨年11月に県立学校65校を調査。生理用品の配備場所について、県立高校49校のうち83.7%が女子トイレに設置し、そのほかの学校では保健室や、女子ロッカーなどに置いていることがわかりました。県が全校に配布した4,357パックの21.5%にあたる935パックが利用されており、87%の学校もありました。
 随時募っているウェブを使ったアンケートには、10日時点で生徒から31件の回答があり、無料の生理用品をトイレに置くことについてほとんどが「必要」と。「いつでも使ってよいということで安心感が生まれた」、「急に必要になった時に助かった」などのコメントが寄せられています。

滋賀県新年度予算案―"国スポ予算をコロナ対策に"

2022年2月13日号 1面掲載

国スポ(国体)予算でこんなに実現できる!
国民スポーツ大会予算で実現できる事業画像
「滋賀民報」調べ(PDF)
一般会計6,440億円

 滋賀県が8日、2022年度予算案を発表。一般会計は6,440億円で、今年度に次ぐ過去2番目の規模ですが、感染が広がるコロナ対策や福祉充実、暮らし支援など県民要望に応えず、冷たい予算です。
 その一方で、国民スポーツ大会(=国体、総額554億円)には53億円もの大盤振る舞い。「国スポ」予算を県民の切実な願い実現に使えば…。「滋賀民報」が試算してみました。
 一般会計のうち、新型コロナ対策は790億円。内訳は、医療提供体制の充実・確保が393億円、感染拡大防止策が88億円、経済・雇用・生活支援対策が304億円など。このうち病床確保は、今年度(昨年11月の補正予算含む)より34億円減の278億円。「第6波」で県内のコロナ病床(現在484床)の使用率が69%(6日現在)とひっ迫しているにもかかわらず、コロナ病床や宿泊療養施設について、三日月大造知事は「当面これでやっていきたい」(予算案説明)などと、増やす姿勢がありません。保健所の体制強化も急がれていますが、保健師の増員は6人(前年度7人)にとどまりました。
 感染拡大防止では、ワクチン接種促進が21億円(補正を含む前年度比15億円減)、PCRなど検査事業は44億円(同28億円減)など、重要な予算が軒並み削減されました。そのうえ医療機関への減収補てんや、県民生活・中小企業への直接支援もほとんどありません。
 その一方で、国民スポーツ大会関連の経費には、彦根総合運動公園や県立体育館の建設などに53億円を投入。国スポ大会の担当職員を19人も増員(18年度以降の増員は合計41人に)し、県庁内に「国スポ・障スポ大会局」を新設する予定です。
 国スポ施設建設などを見直し、コロナから県民の命と暮らし、雇用と営業を守る予算案への抜本的組み替えが求められています。

県内大企業、コロナ禍に内部留保2兆円積増し

2022年2月6日号 1面掲載

滋賀県内大企業の内部留保額(上位10社と31社計)と賃上げ可能額の試算(2021年3月期)表画像
滋賀県内大企業の内部留保額と賃上げ可能額の試算(2021年3月期・PDF)
内部留保、31社で75兆円超
「滋賀民報」試算
"労働者・地域にまわせ"

 コロナ禍で多くの中小企業や県民の暮らしが大打撃をうける中、県内に事業所を置く大企業31社の内部留保が、昨年度より全体で2兆3,702億円増加し、75兆6,727億円にのぼっていることがわかりました(表参照)。
 県民や労働者から「下請けや賃上げに回して、大企業の責任を果たせ」の批判が強まるのは必至です。
 内部留保は、企業が様々な名目でため込んでいる資産です。調査したのは2021年3月期決算(一部2月期、2020年12月期決算)。コロナ禍でも31社中25社が内部留保を増やす一方、従業員数は全体で2万人以上(正規8,425人、臨時1万4,231人)減らしています。KDDIやパナソニックなど、従業員を大幅削減して内部留保を積み増ししている企業が11社もありました。
 31社の内部留保75兆6,727億円を全従業員に分配すると、1人当たり約3,374万円にのぼり、春闘で県労連などが掲げる月額2万5,000円(ボーナス4ヵ月分=年額40万円)の賃上げは、内部留保の1.19%を取り崩すだけで可能です。
 大企業(資本金10億円以上=全国)の内部留保は前年度から7.1兆円増加し、466.8兆円と過去最高に達しました。こうした事態に、経団連も先月18日に発表した「経営労働政策特別委員会報告」で、賃上げのための「内部留保活用」に言及せざるを得なくなっています。
 春闘最中の県労連はこの間、「内部留保を、賃上げと下請け企業へ回し、社会的責任を果たせ」と宣伝を強めています。

新型コロナ・保健所ひっ迫"危機的"

2022年1月30日号 1面掲載

滋賀県内の検査数、新規感染者数、陽性率
滋賀県内の検査数、新規感染者数、陽性率推移グラフ画像
(クリックで画像拡大)
"国の責任で検査体制を"

 新型コロナウイルス感染症変異株・オミクロン株が猛威を振るい、県内でもかつてない規模で感染者が急増しています。
 再び医療・保健体制への負荷が強まり、とりわけ保健所業務がひっ迫する中、「検査までに長時間待たされた」「検査結果がいつになってもわからない」など、苦情や訴えが続出。抜本的な検査拡充を怠ってきた国・県への怒りとともに、「今こそ検査体制の拡充を」「保健所・医療機関の支援を」との声が相次いでいます。
 県が24日までにまとめた新型コロナの検査実施数は直近1週間(15~21日)で1万312件(陽性率23.7%=過去最高水準)。感染者が過去最多となる中、検査数は増えていますが、「第5波」ピーク時の1万4,221件(昨年8月28日~9月3日)には及んでいません。感染拡大に検査数が追いついていないのが実状です。  「業務が深夜に及ぶこともあり、職員の疲弊もかなりの状況。体制に余裕がない」(大津市保健所=21日)、「新規陽性者の発生に保健所の対応が追いつかない。危機的な状況」(県草津保健所=24日)、など、事態は日を追うごとに深刻化。
 県は「今は『第6波』に向けて想定していた体制をフル活用しているが、それでも足りなくなってきた」と、当初の想定の甘さを露呈しています。そればかりか、保健所業務のひっ迫を口実に、濃厚接触者の調査を一部「簡略化」するなど、「従来の行政検査の範囲より狭くなる」と言い放ちます。  県の検査や保健所体制の拡充が進まない根本的な原因は、国にあります。新型コロナが国民の命を脅かす中、政府が示した国の来年度予算案には保健所の恒常的な人員不足に対する新たな施策はありません。また、検査体制を下支えしてきた発熱外来への補助金や診療報酬の加算を昨年末で打ち切りに。こうした事態に日本共産党は、「国が主導して抜本的に検査拡充を」と強く求めています。

感染爆発・問われる県の危機意識

2022年1月23日号 1面掲載

滋賀県内の新規感染者数
滋賀県内の新規感染者数第5波第6波比較グラフ画像
(クリックで画像拡大)
新型コロナ オミクロン株
強まる県民の不安・怒り

 新型コロナウイルス感染症が県内でもこれまでにない規模で急拡大。再び医療・保健体制がひっ迫する事態が起きていますが、県の対応は今回も後手に。そればかりか、14日には「今こそ滋賀を旅しようキャンペーン」(滋賀版GoToトラベル)を始めるなど、危機意識の低さに県民からは不安と怒りの声が噴出しています。
 県内では18日、新型コロナの新規感染者数が過去最多の403人にのぼるなど"感染爆発"。一日あたりの新規感染者数は、元日には8人だったのがわずか18日間で50倍にも(グラフ参照)。「第5波」とケタ違いの感染スピードです。  「第6波」の要因のひとつは、在日米軍基地から全国に拡大した変異株・オミクロン株に「県内ではほぼ置き換わった」(17日、県担当課)こと。感染力が強く、対策を徹底している医療機関などでも感染が広がっています。県は14日、独自の「医療非常事態宣言」を出しました。
 17日の県対策協議会では、「(検査にあたる)職員が毎日家に帰れていない」(大津市保健所長)、「(一般診療で)入院が必要な患者を入れることができなくなっている」(彦根市立病院長・県病院協会長)など、ひっ迫状況が伝えられました。一方、三日月大造知事は「オミクロン株は重症者が少ないのではないか」と感染者の入院制限や、重症者の増加で判断しようとするなど後手の姿勢に終始。再び県民の命と暮らしが脅かされかねない事態です。

新成人8割が、"改憲NO"

2022年1月16日号 1面掲載

憲法9条について新成人アンケート結果グラフ
新成人アンケート結果
「戦争ダメ」「徴兵は困る」…へ
「滋賀民報」調査

 岸田政権が狙う9条改憲と「戦争する国づくり」推進の姿勢を新成人は――。
 各地で成人式が行われた9、10両日、「滋賀民報」が栗東、大津両市の成人式会場前で聞き取り調査をしたところ、8割の新成人が「憲法9条は変えない方がいい」、7割が「大軍拡・『戦争する国』づくりを支持しない」と答えました(グラフ参照)。各地の会場前では、日本共産党や平和・民主団体などが成人を祝うとともに、「『戦争する国づくり』を許さず、憲法を守り、生かそう」と宣伝・署名活動を行いました。
 「滋賀民報」の調査は9日、栗東市の成人式会場となった栗東芸術文化会館さきら前で、10日は大津市のびわ湖ホール前(大津市)で、参加者118人に直接聞き取ったもの。
 憲法9条については、2019、20年に実施した調査と同様、「変えない方がいい」と答えた人が8割を超えました。また、「9条は、他国の人からもうらやましいと言われている。変えない方がいい」(栗東市・学生・男性)、「このまま残しておきたい」(大津市・学生・女性)などの声が相次ぎました。

寄せられた声

  • 9条が変わるのはイヤ。徴兵は困る(男性・会社員)
  • 今まで平和に生きてこられたのは、憲法9条のおかげ(女性・学生)
  • そんなに軍事費に使うお金があるなら、子どもたち、未来のために使ってほしい(男性・学生)
  • 平和が一番。日本は原爆を体験している。このことを強く言ってほしい(女性・学生)
  • 戦争は絶対にやってはダメ(女性・会社員)
  • 憲法9条は守らないと。平和が続いてほしい (男性・学生)
  • みんなが笑顔でいられるためにも戦争をなくしたい(女性・会社員)
  • 日本独自のものだから変えてほしくない(男性・学生)
  • 憲法9条をそのまま未来に引き継ぎたい(女性・学生)

新春対談~日本共産党、参院選躍進へ全力

2022年1月2・9日合併号 1面掲載

大門・熊谷両氏写真
大門さん(左)と熊谷さん
"市民と野党の共闘を前へ"
イラストレーター・熊谷ももさん、参院議員の大門実紀史(みきし)さん
希望ある政治へ変えるとき!

 命と暮らしを脅かし、軍事増強や改憲でも危険な動きを強める岸田首相。国民の不安や怒りが強まる中、夏には参院選がたたかわれます。
 「希望ある政治を」と日本共産党にエールを送り、経済についての著書もあるイラストレーター・熊谷ももさん(元高島市議)と、自公政治を鋭い論戦で追及する日本共産党参院議員の大門実紀史さん(参院比例代表予定候補=近畿)が、新春から「ぶっちゃけトーク」で盛り上がりました。

学校給食パン、来年度から100%県内産小麦に

2021年12月26日号 1面掲載

100%滋賀県産小麦のパン写真
100%滋賀県産小麦を使って作られたパン
保護者・生産者の願い実る
"安心して食べてね"

 「めちゃくちゃ嬉しい」、「とても素晴らしい」――。県内の学校給食で提供されるパンの原料が、来年度から100%県産小麦になることが決まり、喜びの声が相次いでいます。「地産地消を」「安心安全な県産小麦を」と取り組んだ生産者、関係者らの努力と保護者らの要望が実ったものです。
 県産小麦100%使用は、給食のコメやパンなどを供給する公益財団法人・学校給食会が10日に決定。全量自県産小麦によるパン給食は全国で3番目です。提供されるのは、全19市町の公立小中学校、県立特別支援学校、定時制高校の計約330校。製造は県学校給食協同組合の事業者。原料の小麦は、パン加工に適した「ミナミノカオリ」と「ゆめちから」を農協などから仕入れます。
 同会によると、以前はすべてが輸入小麦でしたが2014年以降、県産小麦を使用(14、15年は10%、16年以降は20%)。16年以降は100%県産小麦の月を設定し、今年は3ヵ月に増やしていました。
 一方、市販のパンを調べた全国農民連食品分析センターが19年、輸入小麦のパンから残留農薬・グリホサートが検出されたことを発表。グリホサートは発がん性が疑われるため、新日本婦人の会や日本共産党県議団、県民要求実現実行委員会などが「給食は安全安心な県産・国産小麦を」と県・市町に繰り返し要望していました。
 「100%県産になることが決まりました」と新婦人大津支部がツイッター(SNS)でつぶやくと、「素敵」「凄い!」「食育と食の安全にとっては良いこと」などのコメントが相次ぎ、「いいね」は1,400以上、リツイート(再投稿)も600以上に。同支部事務局長の篠崎由紀さんは「予想以上の反響です」と喜びます。

饗庭野演習場・防衛省が実弾訓練再開を要請

2021年12月19日号 1面掲載

今津駐屯地に訓練中止を要請するあいば野平和運動連絡会写真
今津駐屯地に訓練中止を要請するあいば野連(10日、高島市)
事故後中止していた訓練
"事故続く実弾訓練やめよ"―あいば野平和運動連絡会が申入れ

 陸上自衛隊饗庭野演習場(高島市)で120mm迫撃砲弾が演習場外に着弾した事故(6月)について陸上自衛隊が9日、火薬量を誤って射撃した「人為的ミス」だったとする事故調査結果を公表。14日、鬼木誠防衛副大臣と自衛隊が福井正明高島市長に、事故後中止されている実弾射撃訓練の再開を要請しました。住民はこれに反発。
 「あいば野平和運動連絡会」が10、14両日、陸自今津駐屯地司令と市に第三者による公正な再調査と実弾訓練の中止をあらためて申し入れました。  事故は6月23日10時42分、訓練中の部隊が発射した120㎜迫撃砲弾が演習場から飛び出し、1㎞離れた同市朽木荒川の山林斜面で破裂。木の幹をえぐり、弾丸の破片が周囲数十mに飛散しました。人的な被害はありませんでしたが、近くにいた男性(26)が「雷より大きな"バーン"という音と同時に振動が」と話すなど、一歩間違えば人命を奪いかねない重大事故でした。同演習場での場外着弾事故は過去6年間で4回続いており、住民からは「またか」「もう実弾訓練はやめて」など、怒りの声が強まっていました。
 自衛隊によれば、120mm迫撃砲弾の最大射程距離は約8.1km。当日の訓練での目標は2.8kmだったため、火薬量を減らして砲弾の飛ぶ距離を短くしていましたが、調整前の弾薬と取り違え、その後も火薬量を確認しなかったことから、約6km先の場外に着弾する事故になったと言います。
 自衛隊が示した「再発防止策」は、迫撃砲弾の火薬量を事前に減らして同演習場に搬入すること、迫撃砲の砲身部の上下、左右の角度を制限する安全ストッパーを導入するなどとしています。
 しかし、饗庭野演習場の広さは、東西6~7km、南北4~5km。近隣区長からは「うちの区は演習場の近く。火薬量を多少減らしても飛んでくる」、「また間違えるのではないか」などの不安、疑問の声が出ています。

滋賀県が「赤字」理由に県立病院の独法化検討

2021年12月12日号 1面掲載

"県の役割放棄だ"
"コロナ禍から命を守っているのに"
 患者ら、"負担増は困る"

 県民の命を守る拠点となっている滋賀県立病院について、医療提供の公的役割の放棄につながる地方独立行政法人化(独法化)が検討されていることが2日、県議会での知事答弁で明らかになりました。
 同病院の関係者や患者からは「患者や職員が犠牲になる儲け最優先の独法化を絶対に許すな」など、怒りや不安の声が出ています。
 県立病院は、守山市にある総合病院(535床、旧成人病センター)、小児保健医療センター(100床、2025年に総合病院と統合予定)と、草津市にある精神医療センター(123床)の3院。総合病院は県内唯一のがん診療連携拠点病院とされており、3院とも県の医療拠点。新型コロナ感染症対策では昨年4月、県内の感染症病床(34床)が満杯になった時も、いち早くコロナ患者を受け入れる(現在3院で54床)など、重要な役割を担ってきました。
 ところが三日月大知事は、県議会で県立病院の独法化について「独立行政法人に移行した場合、(経営)課題に柔軟に対応できる」、「経営効率を高める」などと答えました。
 独法化は、県議会や県民の病院への関与が薄くなるだけでなく、県文書には「(独法化すれば)コストの削減もしやすくなる」と書かれており、県民の医療の充実の願いより利益が優先されることは明らか。4年前に独法化した大津市民病院では、1年後に介護施設を閉鎖し、入所者を追い出し、病院の診断書・証明書を大幅値上げするなど、患者に負担増を押しつけました。
 知事答弁の直後、日本共産党県議団が独法化を行わないよう県に要請しました。

県内でも増える"権利ゼロ"の労働者

2021年12月5日号 2面掲載

労災、労働時間・最賃規制もなく
「ウーバーイーツ」ドライバー、"事故が心配…"

 「ウーバーイーツ」と呼ばれる料理配達代行サービスが滋賀県の一部でも広がっています。注文すれば短時間で料理が配達される一見便利なサービス。ところが配達ドライバーは、労災保険や最低賃金が適用されないばかりか、団体交渉権もない「権利ゼロ」の働き方。こうした労働者の生活と権利を守る法整備が急務です。  今年7月、大津、草津両市の一部で始まった「ウーバーイーツ」。大津市内でも黒いバッグに緑のロゴマークが書かれたドライバーを見かけるようになりました。県内のドライバーに実態を聞きました。 ◆報酬の根拠は不明  「報酬は1件あたりで支払われます。『最低報酬』が300円という他は、ドライバーには算出方法はわからない」。こう話すのは、8月下旬から副業として県内でドライバーを始めた中島雄大さん(仮名・41・大津市)。本業は別にあり、空いた時間に配達を請け負い、小型バイクで店と配達先を行き来します。週10~20時間ほど働き、1万5,000円~2万5,000円ほどの報酬が「ウーバー」から振り込まれると言います。時給では1,000円強ですが、配達に使うバイクやスマートフォンは個人所有で、ガソリンも自己負担です。
 11月からアルバイトとして働き始めたという大学生・宮田亮介さん(仮名・20・大津市)は、「手軽だからと始めました。一般的なバイトにあるような面接はなく、スマートフォンで書類や個人情報を登録するだけ。利用規約に労災の説明があったのかもしれないけど、全然記憶にないですね。言われてみれば、バイクの事故は心配です」と話しました。

琵琶湖の水位低下、14年ぶりの規模

2021年11月28日号 1面掲載

大津市・鳥居川水位計写真
マイナス60㎝の数値を超えた鳥居川水位計(左。大津市)
漁業などに影響

 琵琶湖の水位が大幅に下がり、23日にはマイナス66㎝となりました。11月に60㎝を超える水位低下は2007年以来14年ぶり。県はマイナス65㎝になった17日、水位低下連絡調整会議を庁内に設置。75㎝に下がった場合、渇水対策本部を設置する予定で、影響の広がりを心配する声が出ています。
 過去20年間(11月15日正午)の水位の平均値を算出するとマイナス32㎝。今年は大きく下回っていることがわかります。10月の降水量が07年同月の半分程度しかなく、今月に入ってからも9、22両日を除けばほとんど雨が降らない状況。瀬田川洗堰の放流量は毎秒15t(22日現在)が続いており、07年は12月に雨が降ってマイナス64㎝をピークに水位は回復に転じましたが、今年はさらに下がる危険性があります。
 水位低下により、港の岸壁と船との段差が大きくなったり、漁具を使うシジミ漁やエリ漁などに影響が出ています。
 水位低下が進み、マイナス90㎝になると、取水制限など影響がさらに広がる恐れがあります。

大津プリンスホテル、非正規大量雇い止め

2021年11月21日号 1面掲載

コロナ禍を口実に
解雇の労働者、"撤回まで闘う"

「20年以上も働き続けたのに突然解雇だなんて」――。びわ湖大津プリンスホテルがコロナ禍による影響を口実に、非正規社員を大量に雇い止め・解雇していたことがわかりました。
 9月末に解雇を通告された常勤サービスクリエーター(配膳スタッフ)の橋本美幸さん(仮名・53)が解雇撤回を求め、労働組合に加入して団体交渉を続けています。  びわ湖大津プリンスホテルは、西武ホールディングスの子会社・プリンスホテル(本社・東京都)が経営。県内最高層の38階建で、国内最大規模のコンベンションホール(催事場)を擁する業界大手です。
 雇い止め・解雇は、同社が国内のホテル非正規従業員883人を対象に、6月末と9月末に実施。大津プリンスホテルでは従業員約300人のうち、対象は橋本さんら約50人とみられます。同社広報は「コロナで宴会が減ったので、臨時従業員の労働契約を終了した」と言いますが、多くの従業員は5年以上働いており、無期雇用(期間の定めがない雇用契約)に転換した人も少なくありません。
 橋本さんは、同ホテルが開業して2年後の1991年から、ずっとレストランで働いてきました。ところが雇用契約は半年更新の繰り返し。「時給は1,400円で、ボーナスはなく、有休も取れず、ブラックだった」と憤ります。

県内市町のプラごみ分別は…

2021年11月14日号 2面掲載

滋賀県内各市町のプラごみ分別・リサイクル状況表画像
滋賀県内各市町のプラごみ分別・リサイクル状況(PDF)
分別回収は19市町中、9市のみ

 英グラスゴーでCOP26が開かれ、気候危機・環境問題に注目が集まっています。
 家庭でできる身近なCO2削減の一つが、ごみの分別とリサイクル。「滋賀民報」が県内各市町に、家庭ごみの多くを占めるプラスチックごみの分別・リサイクル状況を聞き取ったところ、分別回収しているのは半数以下の9市にとどまることがわかりました(左表)。
 「滋賀民報」の調査では、市町で分別回収があまり進んでいない現状が見えてきました。プラスチック容器包装を分別回収している9市のうち、再びプラスチック製品として再利用しているのは7市。2市は圧縮するなどして固形燃料化(サーマルリサイクル)し、焼却されていました。
 プラスチックによる海洋汚染が深刻になるなか、今年6月にプラ製品の排出抑制・リサイクルを促進する「新法」が成立。しかし、国は自治体にも分別回収を求める一方、大規模ごみ発電施設への補助金を増額して推進も。県内では、プラごみを燃やすごみ発電施設の建設が相次ぎ、守山市では先月からプラごみの分別をやめました。自治体の努力に加え、国の責任で分別回収・リサイクルを徹底できる仕組みを作ることが求められています。

衆院選・日本共産党、近畿2議席

2021年11月7日号 1面掲載

"市民と野党の共闘、さらに前へ"
野党共闘が自民追い上げ
3区 日本共産党(野党統一)・佐藤氏 健闘

 「政治を変える大きな一歩だった」――。野党共闘が、自民・公明、その補完勢力の維新と政権交代をかけて対決した総選挙が31日投開票されました。
 危機感を募らせた自公が野党の分断をはかる中、日本共産党は比例近畿ブロックで前職・元職2氏が当選し、改選前の議席を確保。県内全小選挙区で当選をめざし全力を尽くした野党統一の1区・斎藤アレックス(国民)、2区・田島一成(立憲)、3区・佐藤耕平(共産)、4区・徳永久志(立憲)各氏は及びませんでした(斎藤、徳永両氏は比例代表で復活当選)。
 党派を超えて支援した人たちは、「共闘をいっそう発展させ、次こそ政権交代を」と今後の闘いを見据えていました。  日本共産党と立憲民主党が政権協力に合意し、県内野党4党が「市民の会しが」と政策協定を結んで、市民と一体となって自公を追い上げた総選挙。県内では、野党統一4氏が健闘しました。日本共産党は「4氏勝利へ全力を上げる」と共闘発展へ尽力。各候補者が他党の政党カーを背に訴える場面も生まれました。
 改選後の衆院勢力が自公・維新で全体の3分の2を超える中、日本共産党は「市民と野党の共闘を発展させ、国民のいのちと暮らしを守る、憲法を守る政治を実現させる」と話しています。

新しい政治か自公・維新か

2021年10月31日号 2面掲載

総選挙の争点・日本共産党、自公、維新比較表画像
総選挙の争点・日本共産党、自公、維新比較(PDF)
各党の態度、違いクッキリ

 コロナ対策や社会保障、消費税、気候危機、ジェンダー平等、平和など総選挙の争点について、日本共産党と自民・公明両党、維新の主張や態度を比べてみました(表参照)。
 命・暮らしを守るのはどの党か、違いは鮮明です。

"滋賀から政権交代を"―「市民の会しが」が集会

2021年10月24日号 2面掲載

市民の会しが「10・17県民集会」写真
「野党統一候補」の勝利へ決起する参加者(17日、大津市)
「野党統一候補」4氏が決意

 「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民の会しが」が17日、大津市内で「10・17県民集会」を開き、衆院小選挙区を戦う「野党統一候補」の田島一成(立憲=2区)、斎藤アレックス(国民=1区)、徳永久志(立憲=4区)、佐藤こうへい(共産=3区)各氏がそれぞれ決意を表明(発言順)。
 参加した市民と各選挙区の「市民の会」、4野党(立憲、共産、国民、社民)が「『市民と野党の共闘』勝利で滋賀から政権交代のうねりを起こそう」と決起しました。

政党助成金・税金"私物化"

2021年10月17日号 3面掲載

滋賀県内各党支部の2020年政党助成金表画像
滋賀県内各党支部の2020年政党助成金(PDF)
2020年分の使途報告書を公表
自民党(滋賀県)は7,489万円
日本共産党は受け取り拒否、廃止を主張

 総務省と県選挙管理委員会が先月24日、2020年分の政党助成金(交付金)の使途報告書を公表。県内の自民党が同党本部を通じて受け取った政党助成金が7,489万円にのぼり、人件費、事務所費、宣伝費などに使われていたことがわかりました。「国民の税金による政党助成金は廃止し、コロナ禍で苦しむ市民や業者に回せ」の声が出ています。
 報告書によると、県内7党(旧立憲、旧国民含む)が受け取った総額は1億2,926万円。このうち自民党は衆院議員4氏、参院議員1氏が代表をつとめる党支部が各1,300万円、県連が989万円を受け取り、使い放題。県連などは使い残した政党助成金を国庫に返さず、「党勢拡大基金」として計2,332万円をため込んでいます。
 公明党は党本部が受け取っているほか、"身を切る改革"を訴える維新の会も、多額の政党助成金をため込み続けています。
 政党助成金の原資は国民1人あたり250円の税金。県民には消費税増税や医療・介護などで負担を押しつけながら、税金を"私物化"しています。

国民健康保険料(税)、"高すぎる!!"

2021年10月10日号 1面掲載

国民健康保険の滞納、資格証・短期証の交付世帯数(滋賀県内)表画像
国民健康保険の滞納、資格証・短期証の交付世帯数表(滋賀県内。PDF)
滞納1万7,421世帯(滋賀県内)

 市町が運営し、自営業者や非正規労働者、年金生活者などが加入する国民健康保険制度(国保)で、国保料(税)が払えず滞納していた世帯が、全加入世帯の10.1%にあたる1万7,421世帯にのぼっていたことが、県医療保険課の調査(6月1日現在)でわかりました。また、滞納を理由に国保証を取り上げられ、窓口負担が10割となる「資格証明書」を交付された世帯が231世帯、期限が短い「短期保険証」交付が5,497世帯で、あわせて5,728世帯(滞納世帯の32.9%)にのぼりました(表参照)。
 滞納の原因は、国保料(税)が高すぎて払えないことです。日本共産党は、公費1兆円を投入して国保料(税)を大幅に引き下げ、中小企業の労働者が加入する「協会けんぽ」並みにすることを提案。同時に、医療難民を生む国保証取り上げをなくすよう求めています。

世界気候アクション・県内の若者らが行動

2021年10月3日号 1面掲載

世界気候アクションでアピールする参加者写真
プラカードを掲げてアピールする参加者(24日、大津市・石山駅デッキ)
"気候危機に対処を"
"政府は対策急げ"

 経験したことのない集中豪雨や熱波…。深刻化する気候変動に、全世界の若者が立ち上がっています。
 24日、各国政府や企業に対策を求める「世界気候アクション」が取り組まれ、県内では、若者の団体「FFF(フライデーズ・フォー・フューチャー)滋賀」が石山駅前で"気候危機に対処を"とスタンディングアクションを行いました。
 「人間の経済活動が地球環境に影響しているのは明らか。自然と人間が共存できるシステムをいかに作るかが今問われています」――。「FFF滋賀」代表の高須海地さん(22・滋賀大4年)の訴えに道行く人たちが耳を傾けました。学生など約40人が、「気候変動に特効薬なし」「今すぐ行動を」と書かれたプラカードを掲げてアピールすると、飛び入り参加の高校生も。インターネットの告知を見て、小学生の子ども2人と参加した母親(38・栗東市)は、「娘が地球温暖化に関心があり、一緒にゴミ拾いも。行動を続けたい」と話しました。

湖東病院国賠訴訟・滋賀県警暴挙、「無罪」否定

2021年9月26日号 1面掲載

一転、知事謝罪
西山さんと弁護団、激怒。"書面撤回を"

 湖東記念病院(東近江市)で起きた患者死亡事故で、犯人にさせられ服役した元看護助手・西山美香さん(41・彦根市)が再審で無罪判決を勝ち取り、国と県の責任を問う国家賠償請求訴訟を起こしています。
 しかし県は全面的に争う構えで、大津地裁に15日提出した初の準備書面では、県警が今も西山さんを犯人と主張し、西山さんや弁護団にとどまらず県民も激怒。三日月大造知事が17日、「極めて不適切」だったと謝罪会見を開く前代未聞の事態となりました。
 県警の異常な体質が浮き彫りになっており、西山さんや弁護団は書面の撤回を求めています。

緊急事態宣言延長・市町の施策を調べると…

2021年9月19日号 1面掲載

新型コロナ・滋賀県内市町の独自支援策表画像
新型コロナ・滋賀県内市町の独自支援策(PDF)
長期化するコロナ禍―"直接支援強めて"
昨年より後退も

 「解雇され、派遣寮を追い出された」(大津市)、「バイトがなくなり、学費が払えない」(長浜市)――。緊急事態宣言の延長(30日まで)など、長期化するコロナ禍が県民の暮らしを窮地に追い込んでいます。
 こうした中、「滋賀民報」が県内各市町に支援策を問い合わせると、17市町が独自に給付金支給などを実施(表参照=予定含む)。一方、昨年より施策が後退している実態が見えてきました。
 「支援がありがたい」――。11日、長浜市内で「フードバンクながはま」が取り組んだ弁当などの無償配布に市民らが集まりました。配布は民間支援で今春から週1回実施してきましたが、コロナ禍が深刻さを増し、来月から週2回に拡大する見通しが立ちました。長浜市が先月、取り組みを支援する新しい委託事業(予算110万円)を市議会に提案し、可決されたためです。
 この日、配布会場を訪れた母と2人暮らしという女子学生(20)は「母は体調が悪くて仕事ができない。生活費は月5万円の奨学金だけ」と話しました。 ◆国が支援打ち切り  「滋賀民報」が8~10日に行った聞き取りでは、水道料金の減免(甲良町)、減収世帯への就学支援金(米原市)などの施策に、住民から喜びの声が。
 しかし、緊急事態宣言が出ていた昨年5月と比べると、市町の施策は後退しているのが実情です。県や国が昨年実施していた支援策を打ち切ったことが原因の一つ。コロナ禍が長引く中、「幅広く住民や業者への直接支援を」の声が市民から強まっています。

何の補償もないのに…県内・緊急事態宣言

2021年9月12日号 1面掲載

業者ら悲痛な声、"自粛と補償一体で"

 先月8日から滋賀県に出ていたまん延防止等重点措置、27日からの緊急事態宣言に伴い、県は飲食店やイベント関連施設などに時短営業・酒類提供停止を要請しましたが、様々な業種に影響が及んでいます。「実質休業」「このままでは廃業」など悲痛な声が噴出するなど、補償のあり方が問われています。
 草津市にあるスポーツジムを経営する男性(48)は、「何の補償もないのに『時短しろ』と言われても、とても無理」と憤ります。県からの要請は20時までの時短ですが、飲食店などに支払われる「時短協力金」は1円も出ません。「すでにコロナ禍で売上は減っている。先が見えない」と。
 飲酒と密接に関わる運転代行業者からも「実質休業状態だ」と悲鳴が上がっています。「協力金」は対象外のため、業界団体からは県に支援を求める声が強まっています。  県には「協力金」以外にも、業種を限らず支給する事業継続支援金がありますが、給付額は一律で個人10万円、中小20万円だけ。  わずかな事業継続支援金でさえ、行き届かない人もいます。
 フリーランスで仕事を請け負う音響エンジニアの男性(30代・守山市)は、「コロナ禍でもオンライン配信や映像作品など新しい分野にも挑戦し、なんとか頑張ってきました。ところが緊急事態宣言でイベントが軒並み中止。8月の収入はゼロでした。すでに購入していた機材の支払いもかさみ、生活もままならない。それなのに…」と言います。  滋賀県商工団体連合会事務局長の植田義和さんは、「支給要件より売上が5,000円多いだけで支給されなかったというケースもありました。業種にかかわらず、減収率に応じて支援金を出すなど柔軟に」と支援制度の幅を広げる必要性を強調。「『出歩かないで』というのであれば、安心して休めるだけの補償が必要」と指摘します。

急増する子どもの感染・新学期スタート

2021年9月5日号 1面掲載

緊急事態宣言に伴う滋賀県内の学校の対応表画像
緊急事態宣言に伴う滋賀県内の学校の対応(PDF)
緊急事態宣言下 新学期に不安
"急いで検査を広げて"
学校・保育現場から訴え

 新型コロナウイルス感染が爆発的に増え続ける下で新学期を迎えました。
 県内でも8月には感染力の強い「デルタ株」が8割近くを占め、学校や保育施設での集団感染が急増。教員、保育士、保護者からは「子どもの命と健康を守るために急いで検査を広げ、医療体制を強めてほしい」との声が強まっています。
 「20歳代にあわせて10歳代が顕著に増加」(25日、県感染症対策本部員会議)。取材を通して深刻な実態が浮かび上がりました。
 先月中旬、園児と保育士が相次いで感染した保育園。「感染対策を続けてきたのに。感染経路はわかっていません」(園長)。県によると10歳未満の累計感染者は581人(25日時点)に上ります。また、集団感染が発生した県立高校では、「他の部活から感染。換気や消毒も徹底し、部活間の交流もなかったのに、ここまで広がるとは」(部活顧問)と絶句しました。 ◇  ◆  ◇  検査範囲とスピード――集団感染が起きた後の対応に問題が…。
 前述の保育園では、最初の陽性者が出てから濃厚接触者(約10人)の検査結果が出るまでに5日間、その接触者の調査と検査に1週間以上かかったと関係者は言います。また県立高校の教諭は、「濃厚接触者とされなかった生徒が自主的に検査を受けたら陽性でした。最初から部員全員に検査キットを渡していれば」と指摘しました。

待機児童・滋賀県内過去2番目の多さ

2021年8月29日号 3面掲載

滋賀県内の市町別待機児童数表画像
滋賀県内の市町別待機児童数(PDF)
1,000人超える 「隠れ待機」は最多
"公立保育園の新設・拡充を"

 県内で保育園(所)に入れない「待機児童」(国定義)の数が184人で、前年度比311人減となったことがわかりました(4月1日時点)。一方で、兄弟児と同じ園など限定して希望する場合や、やむを得ず認可外の保育園を利用するなどして自治体の待機児童にカウントされない「隠れ待機児童」は854人(前年度比89人増)となり、集計が始まって以来最多に。合わせると1,038人にのぼります。

コロナ感染急拡大 "滋賀も医療崩壊の危機"

2021年8月22日号 1面掲載

滋賀県内の新規感染者数の推移グラフ画像
滋賀県発表資料から作成(クリックで画像拡大)
看護師ら悲鳴
感染者が過去最多。急がれる抜本対策

 滋賀県内で新型コロナウイルスの感染が急拡大しています。
 14日には新規感染者が179人の過去最多を記録。病床占有率が8割を超え、自宅療養者は1ヵ月前の80倍もの643人(16日時点)に激増する危機的な状況です。県内の医療関係者からは「もはや医療崩壊。政府は医療体制の抜本的強化を」と緊迫した声が出ています。
 滋賀県でも東京五輪が開幕した7月下旬以降、感染者が急増。県は、13市全てを「まん延防止等重点措置」の適用地域としたものの、感染拡大は収まりません。
 11日以降は連日、新規感染者数が100人以上となり、医療体制がひっ迫。16日現在、入院者数は315人で最大確保病床数(378床)の83.3%となり、空き病床はわずか63床。軽症・無症状者のための宿泊施設の療養者数も363人で、空き部屋は136部屋。自宅療養者は643人(自宅待機156人含む)に激増しており、容体急変時に助からなくなる恐れが出ています。

核廃絶は被爆者の願い―県内被爆者 平均83歳に

2021年8月8日・15日合併号 1面掲載

滋賀県内各市町の被爆者数表画像
滋賀県内各市町の被爆者数(PDF)
被爆76年「核兵器禁止条約」発効
"政府は条約に批准を"―"生きているうちに"

 長崎の爆心地から約1.5㎞の自宅で被爆した栁原栄さん(81・大津市)は、「今も時々思い出す」と言います。「ピカッと光り、母も1歳の妹も亡くなりました。母は『栄、繁(栄さんの兄)』と呼びながら…。私は5歳でした。孫、ひ孫、未来のために、核兵器は1日も早くなくしてほしい」。被爆者たちが「核兵器禁止条約批准を求める署名」に寄せる思いは格別です。
 被爆者健康手帳を持つ県内の被爆者数は252人(7月1日現在)。昨年同時期より19人減り、ピーク時(95年の536人)の半数以下になりました(県調べ=表参照)。平均年齢は83歳で高齢化がすすんでいます。悲惨な被爆体験を風化させず、若い世代に語り継ぐこと、核兵器のない世界を実現することが急がれています。

広がる"生理の貧困"対策【本紙調査】

2021年8月1日号 3面掲載

滋賀県内各市町の「生理の貧困」対策表画像
滋賀県内各市町の「生理の貧困」対策(PDF)
滋賀県内8市町が生理用品を配布
公共施設や小中学校など

 コロナ禍で浮き彫りになった「生理の貧困」。滋賀県では、県立学校の女子トイレへの設置が決まりましたが、各市町でも取り組みが広がっています。
 「滋賀民報」の調べ(7月時点)では、8市町が生理用品を無料配布。3市町が配布を検討。このうち大津市では、6月2日から市の男女共同参画センター内の女子トイレに生理用品を設置。先月26日からはそれ以外の施設窓口などでも、1人1パックの配布を始めました。担当課の辻友紀子さんは、「生理用品について男性職員も交えて議論したことが新鮮でした。配布だけでなく、それをきっかけにして他の必要な支援につなげたい」と話します。
 これまで市に生理の貧困対策を要望してきた新日本婦人の会大津支部の林永代支部長は「一歩前進です。生理の貧困は、以前からあったものがコロナ禍で顕在化。女性の健康問題として継続的に支援してほしい」と話しています。

県内過労死・自殺、15年間で42人

2021年7月25日号 2面掲載

滋賀県内の過労死・自殺数の推移表画像
滋賀県内の過労死・自殺数の推移(PDF)
昨年度2人、労災は8人
厚労省が発表

 昨年度、県内の男性2人が、長時間過密労働などが原因で過労死(1人は過労自殺)していたことが、厚生労働省が先月23日に公表した、2020年度の「過労死等の労災補償状況」からわかりました。
 公表資料によると昨年度、過労で脳血管疾患(脳出血など)を起こし、労災認定された人は1人、うつ病など精神疾患を発症し、労災認定された人は7人。2006年度から15年間の県内の過労死・過労自殺は42人にのぼりました。
 背景には、財界言いなりに、長時間・過密労働を野放しにしてきた自公政治があり、18年には「働き方改革」一括法で過労死ラインの残業時間を合法化しました。長時間労働をなくし、「8時間働けばふつうに暮らせる社会」の実現が急がれます。

県内の土砂災害危険個所、整備率わずか22.4%

2021年7月18日号 2面掲載

滋賀県内の土砂災害危険個所・警戒区域・盛土造成地数表画像
滋賀県内の土砂災害危険個所・警戒区域・盛土造成地数 (2021年3月末現在。PDF)
警戒区域指定は6,831ヵ所

 滋賀県内の「土砂災害危険個所」は4,910ヵ所。県は下流の人家などを守るため、砂防事業や地滑り対策などを続けていますが、対象個所(人家5戸以上)2,532ヵ所のうち、整備済みはわずか567ヵ所(22.4%)。この7年間で整備できたのは66ヵ所にとどまっています。
 また、土砂災害から住民の命を守るには、その危険を周知し、避難体制の整備や住宅の立地抑制、移転促進などの対策が必要です。
 このため県が「土砂災害警戒区域(土砂災害のおそれがある区域)」、「土砂災害特別警戒区域(建物が破壊され、住民に大きな被害が生じるおそれがある区域)」を指定。「警戒区域」は3月末現在、6,831(うち「特別」4,993ヵ所)にのぼり、土石流の危険があるのは2,544ヵ所、崖崩れ(急傾斜地崩壊)が4,209ヵ所、地すべりが78ヵ所。「危険個所数」は03年に行った図上調査の数で、その後の現地調査や開発で地形が変わったことなどから、危険個所数より警戒区域数の方が増えています。

重大事故の直後なのに…兵器使い攻撃訓練

2021年7月11日号 1面掲載

饗庭野(あいばの)演習場(高島市)で日米共同訓練を強行

 重大事故が起きたばかりの饗庭野演習場(高島市)で、米陸軍と陸上自衛隊が共同訓練を強行。実弾射撃は中止したものの、連日、ヘリや機動戦闘車、銃火器などを使って敵を攻撃・制圧する実戦さながらの模擬戦闘を続けています。
 住民からは「迫撃砲弾が演習場外に飛び出た事故直後なのに。異常だ」と強い憤りの声が出ています。
 「5日予定していた報道陣への公開は中止」――。防衛省陸上幕僚監部から1日、一方的な連絡が入りました。理由は迫撃砲の場外着弾事故。しかし、訓練そのものは「実弾射撃以外は計画通り全て実施」(在日米陸軍司令部広報=本紙質問への回答)しています。
 訓練内容を米陸軍ホームページなどから見てみると…。
 「バ、バ、バ、バーン」。発砲音が飛び交う中、偵察行動中の米兵が襲撃を受けて負傷し、自衛隊車両に。その直後、「(車には)戦死者から乗せて」の声が(28日、米陸軍の録画映像)。
 日米の隊員が入り乱れて、演習場内の森の中を匍匐(ほふく)前進。機関銃だけでなく、事故を起こしたのと同型の120㎜迫撃砲を使い、敵地を狙う(30日、同)。
 同ホームページには、特殊作戦ヘリ(ブラックホーク)を使った空襲作戦で「陣地確保の使命が果たせる」(28日)と記述しており、まるで日米両軍による「侵略戦争」です。他にも、市街地戦闘訓練や除染訓練、総合訓練(1日から)なども行いました。

陸自饗庭野演習場・砲弾、場外で炸裂

2021年7月4日号 1面掲載

饗庭野演習場の重大事故
2015年7月
重機関銃弾が民家(高島市今津町保坂)の屋根を貫通
2018年11月
81mm迫撃砲弾が国道303号脇の自家用車を損壊
2019年9月
試射した照明弾が民家近くの畑(同市安曇川町上古賀)に落下
2021年6月(今回)
120mm迫撃砲弾が演習場外の山林(同市朽木荒川)で爆発
1つ違えば人命が…6年間で重大事故4回
住民ら激怒!!
日米共同訓練期間中の事故―"実弾訓練やめろ"

「またか!犠牲者が出る一歩手前や」、「もう実弾訓練はやめてほしい」――。住民の怒りが日増しに強まっています。
 陸上自衛隊饗庭野演習場(高島市)で23日10時40分頃、訓練中の部隊が発射した120mm迫撃砲弾が演習場から飛び出し、1km離れた同市朽木荒川の山林で爆発。6年間で4度目となる演習場外への着弾事故に地元は騒然としました。
 日米共同訓練中では初の実弾事故。同日、日本共産党高島市議団と「あいば野平和運動連絡会」が全ての実弾訓練の中止と共同訓練中止を陸自今津駐屯地に申し入れるなど、抗議・要請行動が広がっています。
 演習場から飛び出た迫撃砲弾は、国道367号の補修工事をしていた作業員の頭上を越え、山林の斜面で炸裂。木の幹をえぐり、敵を殺傷するための弾丸の破片が周囲数十メートルに飛散しました。
 「雷より大きな"バーン"という音と同時に振動が」。国道脇の工事事務所(着弾地点から100m以内)にいた作業員(26・草津市)が、恐怖の瞬間を語りました。「経験したことのない大きな音。慌てて外に出たら白い煙が見えました」

異常事態・日米共同訓練、公表はたった8日前

2021年6月27日号 1面掲載

使用管理規則に違反

 日米共同訓練の公表日(10日)が訓練開始の8日前だったことが、「あいば野演習場等使用管理規則」で定められた地元関係機関への通知期日に違反していることがわかりました。「地元無視の訓練だ」と怒りが広がりそうです。
 日本共産党の森脇徹市議の調べによると、「規則」では「地元関係機関等に対する演習場使用通知は、当該訓練を行う週の2週間前の金曜日(11条)」と明記。森脇市議は14日の市議会で取り上げ、「一昨年までは2週間前の公表だった。防衛省に問いただすべき」と市に求めました。

23日にも関電が強行ねらう―老朽原発再稼働

2021年6月20日号 1面掲載

全国初 「原則40年」壊す暴挙
県内各地で美浜3号機"再稼働反対!"

 関西電力が老朽原発・美浜3号機(福井県美浜町)を23日にも再稼働させようとしています。運転開始から44年。「原発の寿命は原則40年」というルールを全国で初めて壊す暴挙です。
 隣接する滋賀でも、「再稼働は絶対に許せない」と抗議の声が各地で強まっています。  法律で定められた原発の運転期間は原則40年。老朽化に伴い内部にある無数の細管が破裂する危険性がいっそう高まるためです。
 すでに美浜3号機では2004年、経年劣化した配管が破裂して労働者5人が死亡、6人が重火傷を負う大事故が発生。配管は厚さ0.4mmまで薄くなっていました。
 再稼働を狙う関西電力が行った部品交換は限定的。安全対策にかかわる部品工事をめぐっては、高島市内の溶接工(74)が本紙で「"くっついてさえいればいい"というずさんな溶接工事を強いられた」、「検査をやり直すべき」と告発。原子力規制庁は国会で追加検査を約束しましたが、実際の検査は「溶接部の外観の確認」「(事業所側が作成した)検査記録の確認」だけで、「指摘されているような溶接状況は確認されていない」と、「安全」のお墨付きを与えたのです。  住民らは「美浜3号機の立地や耐震性も大きな問題がある」と指摘します。美浜原発の敷地内には9本の断層があり、うち4本が3号機の真下を通っていますが、関電や規制委員会はこれらの断層の危険性を過小評価。また、想定すべき地震の揺れが不合理に小さいことなどが、昨年12月の大阪地裁判決などで明らかになり、再稼働の危険性を裏付けています。

国保料(税)・県内8市町が値下げ、運動実る

2021年6月13日号 1面掲載

滋賀県内各市町の2021年度国民健康保険料表画像
滋賀県内各市町の2021年度国民健康保険料(PDF)
日本共産党と市民が運動
「滋賀民報」調べ

 コロナ禍で県民の暮らしや営業が深刻となる中、今年度の国民健康保険料(税)を全市町に問い合せたところ、大津、長浜、守山、栗東、東近江、米原、竜王、愛荘の8市町が値下げし9市町が据え置きしたことがわかりました。昨年、大幅に値下げした彦根、湖南両市は、一昨年の国保料(税)に戻しました。
 値下げは、日本共産党と市民の運動が実ったもので、住民に喜ばれています。昨年(6市町が値下げ)に続き「高すぎる国保料(税)」の引き下げが全市町で可能であることを示しています。
 本紙が試算した4人世帯(所得310万円、40歳未満の夫婦と子ども2人)で、値下げ額が最も大きかったのは守山市で年4万700円(約10%の値下げ)。同市のモデルケースでも、値下げ率は8.3~9.3%です。市の担当者は「国保の財政調整基金を活用した」と。
 他の市町の担当者も「コロナの時期に保険料は上げられない」と話すとともに、値下げの理由について「県への納付金が下がったので」「県が示す標準保険料率が下がったから」と口を揃えます。県による市町への対応と、市町の努力で国保料(税)が下げられることが裏付けられました。

新型コロナワクチン・高齢者 "自力で会場に行けない"

2021年6月6日号 1面掲載

新型コロナワクチン接種の市町の送迎など表画像
コロナ・ワクチン接種の市町の送迎など(PDF)
滋賀県内12市町が送迎など
国・県がもっと支援を

 「足が悪くて、遠いワクチン接種会場まで行けない」――。
 変異種が広がる新型コロナウイルス感染症を封じ込める上で、ワクチンの安全・迅速な接種が重要です。現在、65歳以上へのワクチン接種がすすめられていますが、接種会場が遠いことなどから高齢者や家族らから送迎を求める声が出ています。
 「滋賀民報」が県内19市町に問い合せたところ、12市町がバスやタクシーなどで送迎を支援。7市町には支援策がないことがわかりました(表参照)。
 送迎などをしている12市町のうち、タクシーは4市町で、東近江、長浜両市は往復無料。6市がバスを運行していますが、大津、彦根両市は一部の会場に限られ、バス停はJR駅前だけです。
 大津市の集団接種会場の1つ・瀬田公園体育館へはJR瀬田駅前からバスが運行していますが、1時間に1本のため満席に近い状態となることもあり「密はイヤの」の声も。
 会場前では、女性(81)が「足が悪いので駅まで行けない。タクシー(片道1,800円)で来ました」と話すなど、一般の有料タクシーや家族の車で訪れる高齢者の姿が多く見られました。
 政府は市町が実施している送迎バス運行などを補助金(ワクチン接種体制確保事業)の対象にしていますが、金額には上限があります。県は送迎支援の実情を把握していませんでした。
 県内の高齢者のワクチン接種率(30日現在)は1回目15.6%、2回目1.5%にとどまっています。国と県が送迎の実情をつかみ、市町への財政・人的支援を急ぐことが求められています。

美浜原発3号機・ずさんな工事、"確認できないと合格証出さない"

2021年5月30日号 1面掲載

本紙報道・溶接工事について
原子力規制庁が日本共産党・笠井衆院議員に回答
住民ら"規制庁は厳正な検査を"

 関西電力が運転開始から40年を超えた老朽原発・美浜原発3号機の再稼働を6月23日に強行しようとする中、本紙(3月28日付)が報道し、日本共産党の笠井亮衆院議員が国会で追及した美浜3号機の「ずさんな溶接工事(竜巻対策工事)」について、原子力規制庁が新たな検査を約束。安全性が確認できなければ、再稼働に必要な「試験使用承認」や「使用前検査合格証」を交付しないことを21日までに明らかにしました。
 労働者の勇気ある告発が再稼働に立ちはだかろうとしています。  問題になっているのは、高島市在住の溶接工(79)が「『(溶接の)強度が出ない。根本的にやり直すべき』と忠告しても、『くっついていさえすればいい』と聞き入れなかった」と告発した竜巻対策のための部品工事です。
 笠井議員は、衆院経済産業委員会での質問に原子力規制庁が「(溶接工事を)確認する」と答弁したことについて、質問後、検査の日程などを問い合わせ。原子力規制庁は日程などは「調整している」として明らかにしていませんが、「本件の確認を含め、使用前検査が全て終了しなければ検査前合格証を交付しない」と回答しています。
 また規制庁は本紙の取材に対して、原子炉起動(再稼働)に先立つ「試験使用承認にも(溶接工が告発した工事の)確認が必要」と明言。美浜原子力規制事務所の検査官だけでなく、本庁の検査官も含めて検査をすると話しています。
 しかし、関電は本紙の取材に対し、告発箇所について「具体的な記録がない」と言いながら、「竜巻対策工事は全数検査したと確認している」などと回答。22日、美浜3号機の燃料装てんを完了し、6月23日に原子炉起動、7月27日に本格運転を強行する構えです。
 滋賀県は美浜原発からわずか20km。住民からは「老朽化に加え、ずさんな溶接工事のままの再稼働はあまりにも危険。厳正な検査を」「再稼働すべきでない」などの声が出ています。



滋賀民報社・貸しギャラリー

 社屋1階、天窓のある町家のギャラリー「ギャラリーQ」。展示やミニライブ、様々に活用されています。ぜひご利用ください。 パンフレット(PDF)

今週のDATA

滋賀県内企業の倒産状況
2022年4月

倒産件数負債総額

3件4,600万円
前年同月比+0.00%+53.33%
2021年3件3,000万円
2020年10件57億7,300万円

件数、負債総額とも前月を下回る。4月の企業倒産(負債額1,000万円以上)は前月より2件、負債総額は2億8,000万円減少。同社が4月に実施した県下の企業アンケートでは、コスト上昇について68%が「価格転嫁できていない」などと回答。「あきらめ型」の倒産が増える可能性も指摘しています。
東京商工リサーチ滋賀支店

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